第258話

どうして、知っているのだろう?



ううん、どうして分かったのだろう?





「大稀さんのことも【Heaven】のことも全部片づけて、ここに来たんだ。全てを終わらせてからお前に会いに行くって約束してたからな。」



そうだ。



彼とはそう約束していたのに、破ったのは私の方だ。





「でも、……お前が泣いたから。それだけで、もういいって思えたよ。」



「泣いた、から?」



「そう。お前が俺の顔を見た瞬間に泣きそうな顔をしたから、大切なヤツができたのかって分かった。」



“俺はそれを壊してまで、お前を手に入れたいとは思わない”



そう言ったけど、彼はその後少し悲しそうに笑った。



―――…私のこと、好きだったのだろうか?

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