釘を刺す

第227話

倒れている男性たちを放って、砦は私の腕を引いた。



この場から一刻も早く逃れたかったのか、その足は足早だ。



……気まずい。



そう思うのも無理はないと思う。




会ったのは久々だし、彼とは連絡も取っていなかった。



喧嘩をしていないのに、おかしな話だけど。





恋人ってみんなどんな感じなんだろう?



距離感が掴めないから、どうしたらいいのか自分では分からない。



砦も、そうなのかな?






色々と考えているうちに砦は足を止めて、踵を返して私をジッと見つめた。



その瞳には何故か怒りを宿している気がして、少し驚く。



……怒ってる?



どうして?



理由が分からない私は肩を震わせる。

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