第195話

六時間目も終わり、私は谷内さんと約束をしていたのを思い出して、適当に教科書をバッグの中に入れて教室を出る。



その時、目の前に人が立っていたので驚いてしまった。






「あ、あら、伊達君?」



「こんにちは、本郷先輩。」



「え、ええ。どうかしたの?」



「………これから、どちらかに行かれる予定で?」



もしかして何か用事だったのかしら?




「ごめんなさい。少し用事が出来てしまって。」



「そうですか。……いえ、少し分からない点があったので、教えていただこうと思っていただけです。気にしないでください。」



数学の教科書を持っていたので、多分勉強のことを聞きたかったのだろう。



……何だか申し訳ないことをしてしまったわ。

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