第180話

……いや、そうじゃなくて。





「あの、谷内さん。ありがとございました。」



「うん。怪我は、ない?」



彼の優しい瞳が私の瞳に映る。



……久しぶりに会ったから、少しだけ変わった気がする。



雰囲気とかじゃなくて、……髪型?



それはまあ、会ってなかったら髪型が変わるのは当然よね。




「大丈夫です。本当に助かりました。」



「5時間目サボろうとしたら、本郷サンがここにいたからびっくり。……しかも訳も分からない女たちに囲まれてたし。」



……今、聞き捨てならないこ言葉が聞こえてきた。




「サボる?」



「でも、怪我がなかったみたいで安心した。」



谷内さん、その話題に触れないようにしているようだ。



何って分かりやすいけど、巧妙な人だろう。



……まあ、あえて口にはしないでおこうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る