第106話
ランカさんは那留兄さんのその言葉に苦笑したが、本気で彼が来たことに安心しているようにも見えた。
―――…先程より、表情が緩んだから。
「何で那留がここに来んだよ?」
「……俺が来ちゃあ、悪いのか?」
「そこまで言ってねえだろ!!」
「お前の言い方はいちいち癪に障んだよ。」
口を利きたくないとは言っていたものの、やはり喋らないとやってられないと考え直した那留兄さんはそんなやり取りを四谷さんとする。
ホール内の人間の全員がそちらに視線が向けられていた。
四谷さんの表情は、堅い。
那留兄さんはそんな彼を睨みながら、低い声で言う。
「お前の所為で、こっちは迷惑してるんだよ。」
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