第3話

退院したうちがたまり場に来てから、一時間ほどして恋季は現れた。






「退院おめでとう~!」



陽気な声と手土産を引っ提げてやってきた恋季。





すっかりチームCROWの一員の様にたまり場に馴染んでる。





さすが適応力があるなぁ、と感心するうち。







「恋季、おかえり。」



ソファーに座って影虎を膝枕したままそう言えば、




「おかえりは紫音の方やろ?」



と笑った。






「これ、差し入れな。なんでも有名なケーキ屋のシフォンケーキらしいで。皆でおやつにしよう。」




ツカツカと歩いてくるとソファーに座ってる啓太に手渡した。





「ありがとう。美味しそうだね?」



受け取った啓太は袋の中を覗き込む。





「貰い物やから、気にせんといて。」



そう言って微笑むと恋季は空いてるソファーに腰掛けた。






「早速頂こうね。珈琲も入れ直すね。」




啓太は恋季から受け取ったそれを持って立ち上がるとミニキッチンに向かう。

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