第0章 第2話
「そうなんですか・・・!?」
優衣は珍しく驚いていた。
優衣が驚くのは仕方無いのだ。
過去に優衣の誕生日や俺の誕生日を祝おうとしても俺の仕事が急に入る事の方が多いのだ。
「今回は蒼生さんにも非番を取る様に強く言われたからね」
俺はそう答えた。
蒼生さんとは優衣の父親であり、警視庁捜査一課の課長を務めている柳蒼生さんだ。彼は優衣と優衣の双子の兄弟の父親でもある。
俺も彼にはかなりお世話になりっぱなしの人で俺が唯一、頭が上がらない人物でもあるのだ。
「お父さんが・・・?本当に?」
優衣は驚きを隠せずにそう言った。
「ああ。俺が非番で休んでも問題無いって話してた・・・。
寧ろ、蒼生さんには「お前は働き過ぎだ」と言われたからな」
俺はそう答えた。
「それは分かるかも」
優衣は俺にそう話した。
「蒼生さんに言われるならまだしも優衣に言われるなら相当だな」
俺はそう答えるしか無かった。
「鷹臣さんは働き過ぎなんです」
優衣は俺に苦情とも取れる様な事を口にした。
「分かった。
・・・それで、優衣は何処か出掛けるか?」
俺は最初の質問に戻った。
「行きたいです」
優衣は即答で答えた。
「分かった・・・行こう。
俺も支度するから優衣も支度しておいで」
俺は優衣にそう言った。
俺と優衣はそれぞれ自分の服を仕舞ってあるクローゼットに向かい、服を選び、着替え終えた。
Avenger Malicious roiyaru @roiyaru93
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。Avenger Maliciousの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます