ストーカー男とコンプレックス女子

第1話

彼と出逢ったのは、路地裏というロマンスもくそったれもない場所。私はボロボロでシャツだって肌蹴てた。酷い有様だった。周りにも怪我をしている仲間達や毎回抗争を続けてるチームの奴らも転がっている。



その喧嘩を止めに来たサツの連中が来たと思ったら、私の目の前に屈んだ男がいた。



顔を上げて、驚いた。とても端整な顔をしているかと思えば、目つきは少しキツめで印象としてはハンサムとったところか。警官の制服を着こなしているところを見るとサツなんだろうけど、見たこともない顔だったため、少し気後れした。



だが、どうせサツなんて何を言うかなんて分かりきっている。どうせ『クズ野郎』とか思いながら説教垂れるに決まってる。そう思ってそっぽ向いた時だった。








「え、天女?」



「………は?」



素で出た言葉。



まさかのこんな出逢いがこれからこのストーカー男に付き纏われることになるとは、この時は思ってもいなかった。

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