第2章

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「美桜、準備できたか?」


「うん」


『気をつけて〜』


私と來斗は、みんなに見送られて倉庫を出た。


今から学校に行く。


1人でも大丈夫って言ったけど、着いてくるの一点張りの來斗。


來斗は倉庫の外に沢山停められてる内の、一番目立ってるバイクに鍵をさした。


「美桜、バイク乗ったことあるか?」


私は首を振った。


來斗は私にヘルメットを被せてくれて、「抱き上げるぞ」と言ってバイクに乗せてくれた。


エンジンをかけると、凄い音。


一瞬びっくりした。


「手、俺に捕まっといて」


私は、來斗の服を掴んだ。


「それじゃあ、落とされるぞ」


「わっ」


來斗は私の手を引っ張った。


來斗に抱きついてる状態だ。


ち、近い…。


「行くぞ」


バイクが動き始めた。


あ、風が気持ちい。


夏なの少し温かい風だけど、涼しく感じる。


來斗は信号で停まるたび、私の方を向いて「大丈夫か?」と聞いてきた。


倉庫から15分ぐらいで、学校に着いた。


日曜なので、部活動の生徒しかいない。


來斗は裏門から入った。


あれ?


どうして裏門知ってるんだろ?


私、教えてないのに。


「着いたぞ」


バイクからおろしてくれて、ヘルメットもとってくれた。


私達は理事長室に向かった。


「あ」


「どうした?」


歩いてる途中、私はあることに気付いた。


「いつもの格好じゃない」


「いつもの格好?」


「私、学校では目立たないように眼鏡して、2つぐくりしてるの」


持ってくるの忘れた。


てか、どっかいったと思う。


「別にいいじゃねぇか」


まぁ、今日は他の人に会ったりしないからいっか。


帰りに買って帰ろ。


気付くと、理事長室の前だった。


「入るぞ」


「え、ちょ、來斗!?」


ノックもせず、來斗は理事長室のドアを開けた。


しかも、敬語じゃなく。


「お、来たな~」


「あぁ」


え、知り合いな感じ?


親しく話している來斗と理事長。


私は頭が追いつかず、入口で突っ立っていた。


「美桜、入ってこいよ」


來斗は寛ぐように椅子に座っていた。


「あ、し、失礼します」


「どうぞ」


理事長は微笑んで、來斗の横に座るように言ってきた。


「すみません、理事長。お休みの日なのに」


私は頭を下げた。


「いや、こちらも確認したいことがあったので來斗から連絡来た時、丁度いいと思いまして」


確認したいこと…。


「実は金曜日の夕方、君の両親からお電話頂きそれで…」


「はい、そうです。天原家を追い出されました」


理事長が少し言いにくそうにしてたので、私は言葉を被せ気味で言った。


「親御さんからは、学校を続けるか本人次第と聞いていますが、どうされますか?」

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