寂しさの中の小さな幸せ
「ごめん、今日も遅くなると思う。今詰めの段階でさ」
「わかった。頑張ってね?」
「沙彩が作ってくれたお弁当、楽しみに食べるね」
「え~! 緊張するから、あまり期待しないで?」
「ハハッ 行ってきます」
「いってらっしゃい」
大輔さん達が突如として会社に現れた頃から、私が週末ほとんどいない事や留守がちになったと同時に、隆至の仕事が急に忙しくなった。
初めて任された設計に、凄く張り切っていたんだ。
日頃からちょっとでも時間が空くと設計の勉強に真剣に取り組んでいるのを目にしてきたから、私も隆至が活躍するのは嬉しいし、応援してあげたい。
その代わり、隆至は接待や残業が多くなり、深夜に帰宅することが多くなった。
最初は起きて帰りを待っていたけど、ソファーでうたた寝をしているのを見付かってからは、「ちゃんとベッドで寝てて」と、体が心配だからと隆至に怒られた。
だから朝の会話だけが、ゆっくり話せる時間なんだ。
毎週末は一緒にいられないからと、隆至のお弁当を作るようになって2週間。
「美味しかったよ」と言って、毎日空になったお弁当箱を見るのが嬉しかった。
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