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「それでしたら、お時間よろしければ一緒にお茶でもいかがですか? 勇勝殿が用事で出てしまうので、これから時間をもてあますところだったのです」


「は、はぁ……」


 薔崋は首をかしげつつ頷く。


 堂々とお茶に誘われるなんて、初めてのことだ。


「それでは、私の部屋にどうぞ。姫さまをお通しするほど綺麗にはしていませんが、ご容赦くださいね」


「あ、いえ……そんな、お気になさらずに」


「ありがとうございます。では、行きましょうか」


 外出する勇勝に軽く会釈をして、薔崋は瑛都の後ろをついて歩いた。





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薔想姫人―SousouHimebito @sakuraba_ari

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