第3話 中身が乙女だからユニーク
【しがないポーター?なんで?ユニークをテイムしてるのにまだポーターなの?
ずっとおそとにでずにここにいるのはなぁぜ?
『初めての探索者』は『始原の覇者』になってるのに『初めての強者を従えし者』はまだまえにいかないの?】
ユニークって何の事でしょうか?私は『テイマーもどき』、つまり疑似的テイマーであると診断されてここから出ない事を選択したのですが?
それに『初めての強者を従えし者』って初めて聞きましたがそんな称号が私に付いているのでしょうか?
「ユニークをテイムってやっぱミノ子さんはユニークだったんですか?」
「鑑定では通常種だって出ていたんですがね・・・なんせ
それに私はミノ子をテイムしたのではなく家族として迎え入れただけですからね」
僕の言葉に思わず抱き着いてくる
「見た目はともかく中身は乙女ちゃんだってユーメーだからユニークって言われりゃ・・・うん、ユニークっスね」
安藤君、それって絶対褒めてないよね?
「ミノ子ちゃんって
「『叡王』がこの間式典でそんな事言ってたっスね?」
ヤな事を思い出させてくれますね、あの事をきっかけに私は叡智の極みを離れ現役も引退する事にしたんですから。
「話戻っちゃうっスけど
愛娘のミノ子がミノタウロスなのがいけませんか?名前がダサいとか受け付けませんよ?もう10年寄り添ってきたんです。最愛の娘なんです!
「珍しいのは珍しいですけどね、でも確か乙級迷路型の『アマゾネスダンジョン』には5階層のフロアボスと8階層以降で出て来るそうですから特別じゃないでしょうね」
「え?アマゾネス?」
おや、物静かなタンクの不破君が食いついてきましたか。土属性の中でも一番人気の高いアマゾネスダンジョンではフロアボスも含めて性別の分かるモンスターは全てメスなんだそうですよ・・・乙級ですからおいそれとは潜れない所なんですけどね。
「じゃあミノ子さんは何がユニークなんでしょうか?」
もし、鑑定を掛ける時に鑑定を受ける側が高位の存在であったなら検定を
当時、混乱の最中でしたからその事に思い至らなかったのですが、それでなくてもフロアボス級のモンスターをテイムしたって事で世界中に情報が駆け巡ったものです。
テイムと言ってもダンジョンから出る事の許されないテイムもどきですけどね。
ポーターにテイムされるくらい変わり者だったとしか言えませんよ。
「ポーターに懐いたからじゃないですかね?」
「でもテイムって言っちゃあなんだけど奴隷契約じゃないっスか。
懐く懐かないとは違うんじゃないっス?」
「だからでしょうねテイムもどきって判断されたのは。
『氷結の翼』の『初めての探索者』さんだってジョブはポーターなのにグリフォンとか雪女とかとテイムできたのは懐いたからだったんじゃないんですか?」
今をときめくダンジョンの制覇者の名前を借りて誤魔化せませんかね?
ちょっと待ってください?初めての探索者がナントカになったってさっき謎の声が言ってなかったですか?初めての覇者とかなんとか。
「
なのにあっちはポーターとテイマーのジョブを両方認められてるのに
明智君が
確かにある階層でモンスターを卵から孵して
しかし
テイマーは連れているモンスターを階層どころか違うダンジョンへでも一緒に行けるんです。連れているモンスターはスライム、コボルト、ゴブリンの通常種を1~2匹といった辺りでしょうか。
ダンジョンの外ではダンジョン内に満ちている『魔素』だと仮定されている物質が欠如しているとかでテイマーの魔力を食い潰してテイム関係を維持しているのだとか。
もし魔力が尽きればモンスターは命尽きるまで暴れ続けるのです。
初めての探索者さんはダンジョンの外にグリフォンを出しています。階層越えもダンジョン抜けも出来たのですから間違いなくテイマーです。そしてグリフォンを外で養えるぐらい魔力が有り余っているのでしょう。
ただ、雛の時だったそうですが暴挙だったとしか言いようがありません。
もし魔力が途中で尽きたらグリフォンが野に放たれるんですよ?スライムならともかく外に出るなんて私にはムリです。
私がミノ子を保護したのは1階層、鑑定によってミノ子が私に懐いている事が確認されテイマーもどきの判定を受けました。
私がいないとミノ子を制御できる者がいないという判断でした。
ミノ子を外に出さない、それだけの為にミノ子の父親である私はこの駅前ダンジョンで一生を過ごす事を運命づけられ、それから逃げられないようにとこのダンジョンは叡智の極みに売却され、私はギルド支配人として生きていく事を宿命づけられたのです。
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