第5話

そうして、私たちの計画は結論から言うと成功となった。

私とB子のおかげで2人の関係は戻ったし、3人でも遊べるほどになった。

でも、D男だけは、違った。

明らかにE子の事を避けるし、陰口だって言うのだ。そのせいでE子もD男がうざいなどと愚痴を私たちに溢す。

C子は、E子の話を真剣に聞いているし、色々と考えてあげている。

それなのに、それなのに私は、

この状況が、楽しくて仕方がない。

しかし、こんな問題もすぐに過ぎ去る。

だんだんとD男だって話すようになった。

そして私は、E子と話さなくなった。多分私は、E子のことが嫌いだったんだと思う。C子の友達だから、といって仲良くしていたが、そもそもあまり合わないのだろう。

そうして、5年生は嵐のように過ぎ去っていった。

そして、6年生。

E子とはクラスが離れ、今年もB子とは同じクラスだった。しかし、とても嬉しかったのは、C子と同じクラスだった事だ。

6年生になってからは、C子。そして、5年生の後半ほどに仲良くなったS子と一緒にいることが増えた。

その日々はとても楽しかった。本当の自分を、わかってくれる気がした。今までは、

“ B子後ろにいる女 ” としかみられていなかっただろう、でも今はみんな、私を1人の人としてみてくれている。昔よりもクラスの男の子とたくさん話すようになったし、女友達だって増えた。


『 A子ってほんと明るいよな 』

「 私の取り柄だから! 」


楽しかった。

本当に。

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