とんでもない悪夢から目が覚めた。自分に襲われる夢。しかも、そいつは俺みたいで、でも果てしない闇と虚無を抱いていた。俺っぽくない。

　日が落ちかけて、空は赤く染まっている。気絶してからそれなり時間が経ったのか。

「んぅ、ここは…？」

　なんで、俺はこんな路地裏に倒れてんだ？そして異様に体が重い。なんでか、頬も結構痛い。

「え、は！？家に…穴が、空いてる？」

　俺は何かの戦いに巻き込まれたのか？それで気絶していたなら、納得だ。

「この体の重さ、魔力切れか！？俺が気絶してるときに、魔力を勝手に使ったのか…っておかしいだろ！俺アビリティ使えないんだぞ！」

　アビリティは生まれつきながら、もつ技能であるが、使用するには魔力をそのアビリティの回路に流し込んで使えるようになる。普通なら。

　すると、俺の声が聞こえた。しゃべってもないのに。

（おかしくはない。それは俺がアビリティを使ったからだ。）

　うっ！なんだ？この感覚。

「んぅ、ここは…？」

　なんで、俺はこんな路地裏に倒れてんだ？そして異様に体が重い。

「え、は！？家に…穴が、空いてる？」

　俺は何かの戦いに巻き込まれたのか？それで気絶していたなら、納得だ。

「この体の重さ、魔力切れか！？俺が気絶してるときに、魔力を勝手に使ったのか…っておかしいだろ！俺アビリティ使えないんだぞ！」

　アビリティは生まれつきながら、もつ技能であるが、使用するには魔力をそのアビリティの回路に流し込んで使えるようになる。普通なら。

　すると、俺の声が聞こえた。しゃべってもないのに。

（おかしくはない。それは俺がアビリティを使ったからだ。）

　うっ！なんだ脳に俺に似た声が。耳で感じているのではなく、脳に直接刻みこんでいる感じがする。

「誰だ！お前！」

（もう忘れたか？夢でお前を襲った人間のはずなんだがな。ほんと、忘れすぎだなんだよ、お前は？）

　俺の声だが、すこし枯れたような掠れた声だった。

　まったく、分からない。夢の中見た自分だと？そんなことあるわけない。

　すぐに奴は、ため息をつき、諦めた顔で、説明を始めた。

（いいか、お前は俺だ。だから、俺もアストロン・フィルドってことになる。この世界では俺が二人いるんだ。早く理解しろ。）

「おい、全然分かんねぇぞ。俺は一人だろ！というか、お前がこの大穴を開けたのか？どっかに隠れてんだろ？」

　奴がもし隠れて、俺を狙っていたなら俺の命は奴に握られている。こんな細路地で逃げられるとは考えられない。やつが言ったように、おれの中にいてアビリティが使って助かるなら、仕掛けたいところだが…

　本当にこんな大穴を―

　こんな破壊力があると町一帯が破壊されてしまう。そして俺は指名手配されつかまり、ゲームオーバー。詰みか。

（わかってないのはお前だよ。速攻で、そこから離れろ。住民が来て、犯人がお前だと勘違いされるぞ。金髪のあの勇者をさっさと見つけて味方にしろ。）

「おい、急に何を言って、」

　奴が口をはさんだない悪夢から目が覚めた。自分に襲われる夢。しかも、そいつは俺みたいで、でも果てしない闇と虚無を抱いていた。俺っぽくない。

「んぅ、ここは…？」

　なんで、俺はこんな路地裏に倒れてんだ？そして異様に体が重い。なんでか、頬も結構いたい。

「え、は！？家に…穴が、空いてる？」

　俺は何かの戦いに巻き込まれたのか？それで気絶していたなら、納得だ。

「この体の重さ、魔力切れか！？俺が気絶してるときに、魔力を勝手に使ったのか…っておかしいだろ！俺アビリティ使えないんだぞ！」

　アビリティは生まれつきながら、もつ技能であるが、使用するには魔力をそのアビリティの回路に流し込んで使えるようになる。普通なら。

　すると、俺の声が聞こえた。しゃべってもないのに。

（おかしくはない。それは俺がアビリティを使ったからだ。）

　うっ！なんだない。

「んぅ、ここは…？」

　なんで、俺はこんな路地裏に倒れてんだ？そして異様に体が重い。

「え、は！？家に…穴が、空いてる？」

　俺は何かの戦いに巻き込まれたのか？それで気絶していたなら、納得だ。

「この体の重さ、魔力切れか！？俺が気絶してるときに、魔力を勝手に使ったのか…っておかしいだろ！俺アビリティ使えないんだぞ！」

　アビリティは生まれつきながら、もつ技能であるが、使用するには魔力をそのアビリティの回路に流し込んで使えるようになる。普通なら。

　すると、俺の声が聞こえた。しゃべってもないのに。

（おかしくはない。それは俺がアビリティを使ったからだ。）

　うっ！なんだ脳に俺に似た声が。耳で感じているのではなく、脳に直接刻みこんでいる感じがする。

「誰だ！お前！」

（もう忘れたか？夢でお前を襲った人間のはずなんだがな。ほんと、忘れすぎだなんだよ、お前は？）

　俺の声だが、すこし枯れたような掠れた声だった。

　まったく、分からない。夢の中見た自分だと？そんなことあるわけない。

　すぐに奴は、ため息をつき、諦めた顔で、説明を始めた。

（いいか、お前は俺だ。だから、俺もアストロン・フィルドってことになる。この世界では俺が二人いるんだ。早く理解しろ。）

「おい、全然分かんねぇぞ。俺は一人だろ！というか、お前がこの大穴を開けたのか？どっかに隠れてんだろ？」

　奴がもし隠れて、俺を狙っていたなら俺の命は奴に握られている。こんな細路地で逃げられるとは考えられない。やつが言ったように、おれの中にいてアビリティが使って助かるなら、仕掛けたいところだが…

　本当にこんな大穴を―

　こんな破壊力があると町一帯が破壊されてしまう。そして俺は指名手配されつかまり、ゲームオーバー。詰みか。

（わかってないのはお前だよ。速攻で、そこから離れろ。住民が来て、犯人がお前だと勘違いされるぞ。金髪のあの勇者をさっさと見つけて味方にしろ。）

「おい、急に何を言って、」

　奴が口をはさんだ。

（後ろから敵が来てんぞ。避けろ！）

　振り向くと、金髪で、長身なチャラけ重装備を付けた男が剣を振り上げている。男の顔はまさに鬼のようだった。

　禍々しいほど魔力を込められた剣が振り下ろされる！

　速い。隙も無い。まさに神業。くっそ―避けきれない。

　あぁ、俺死ぬんだ。

　こんな小さな路地裏でチンピラに絡まれ、何も知らない奴に殺されるんだ。

　死、か。ごめん、マイ。またあの日の帰り道みたいに俺は死ぬらしい。嫌だな。同じような死に方は。

　ああもう、剣が目の前に。命の危機だから、剣の速度がものすごく鮮明に、スローモーションに見える。俺の動きもそれと同じくらいの遅さだ。到底、避けられない。

　剣先が、もう俺の左目に触れる。視界が、剣が当たり、左半分が白くかすんで見える。

　剣が見えたときは、足が震えて全く動けないほど、怖かったけど、覚悟するとこんなにも開き直るのか…

　すべてが終わった確信した時、意識か、無意識か、俺の口が動き、あるアビリティを叫んだ。

「虚無（エンプティ）の領域（ドメイン）。」

　瞬間、視界左半分がゆがむ。それと同時に、チャラ男の右腕がぶっ飛んだ――

　違う！消えている。腕そのものがこの世から消滅している。

「これが、俺のアビリティ？」

　俺と、チャラ男、いや、最後の勇者か。

　お互いが反動で地面に倒れる。

「ぎゃあああぁぁ！」

　勇者の発狂は体にすごく響く。聞いたこともない声が路地で反響する。

　早く、ここから逃げきゃ。さっきより重さを感じる。足がまともに動かない。壁にもたれながら、一歩ずつ前に進む。魔力の枯渇で息が荒い。

　日が完全に落ち、かなり暗くなった。それなりに明るく美しい町で、勇者の悲鳴がずっと響く。

「ハァハァ、流石に悲鳴は町まで響く。俺がやったことがバレたらもう家には帰れないな。」

　俺は、早くも路地裏を出た。すると、聞きなれた元気で大きな声が聞こえた。

「お兄ちゃん～！！どこ？」

　ここまで、来たのか。安堵と共に倒れそうになるが、妹の声のほうえと足を進めた。

■■■■■■■お礼・お願い　■■■■■■■

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