第8話

「それは当たり前のことさ。初めて出会う人に信用してベラベラ何かを話す人なんていない。

君はやっぱり正直だ。そういうところが危うくて、加護欲がそそられる。」


といいカインさんが私を抱きしめてくださりました。


「僕は公爵だ。僕が困ることなんて国が関わることぐらいさ。大抵のことはどうにでもなる。そうだね。そんなに心配なら無理矢理アルトを息子にしてしまおうかい?」


といいおどけて笑うカイン様に私は泣きそうになってしまいました。


「冗談。そんな事をしてしまえばアルトに嫌われてしまうかもしれないし、今後信用されなくなってしまうだろう?ゆっくり気長に待つさ。アルトは変なことにこだわるな〜。」


とさらにくすくす笑うカイン様に、私はもうこの人になら騙されていいと思うほどカイン様の人間性に惚れてしまいました。


「お話があります。カイン様が信用できると思う方以外にこのお話を聞かれないようにはできますか。僕ごときがお願いをしてしまい。申し訳ございません。」


「僕ごとき?アルトが自分を下げてどうするのさ。そういうのはねお願いだけでいいからさ。ジェラルドアルトのお願いジェラルドなら得意だよね。」


「当たり前だ。アルトは気づいてないかもしれないが最初から遮断魔法を使用している。カインと2人の時はこの遮断魔法で周りから部屋中の様子を見えないようにし、音も聞こえないようにしている。遮断魔法によりここではカインと友のように接しているが、遮断魔法外では周りに俺やカインが舐められないように執事としてカインに接するようにしている。」


「驚きましたさすがです。遮断魔法というものがあるんですね。ではおふたりとも近くに来てお耳をかしていただけますか。」


というと2人はすぐに耳を近づけてくださりました。


「僕はもしかすると侯爵の血が流れているかもしれません。」


遮断魔法がかけられているといっても、聞こえるか聞こえないかの音量でお2人に大事な秘密を1つ打ち明けました。


「は?」

怒ったような返事が2人からかえってきて、

驚いてこの話を無かったことにするとかそういった返事がくると思っていた私はカイン様の胡散臭い笑顔の中の静かな怒りと、ジェラルド様のクールな中のいつもの優しさのない冷たいお顔に思わず寒気が止まらなくなりそうでした。


何が謝るべきか考えていると


「アルトって路上にいたところをカイン様に拾われたんだろ?なのに侯爵家ってどういうことだ。なぜ家からだされている?」


(「なるほど。お2人は私に怒っているのではなく私が1人で生きていることに対して本気で怒ってくださっているんだ。」)


とこの時さらにこの2人の優しさを感じて胸がぽかぽかしているアルトは2人に思わず抱きついてしまっていました。


「おっと、アルトいきなりどうしたんだい。可愛いけど必ず抱きつくときは正面からにするんだよ無意識の場所から飛んでこられたらキャッチできなかったら危ないからね」

とさらに優しいカイン様に


「はい!承知いたしました」

と2人の優しさが嬉しくて、元気に返事すると


誤解を解くべく母からの手紙の内容をお2人に話して見ることにしました。


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