穏やかでやさしい世界の中を、
静かな時間が流れていく童話です。
物語は淡々と、けれど丁寧に
進んでいきます。
その静けさの中で描かれるのは、
誰かを思う気持ちや、約束に
込められた想いです。
読み進めるうちに、
この物語が語っているのは
「約束の大切さ」であり、
同時に「間に合わなかった想い」
でもあることに気づかされます。
それは重く語られるのではなく、
やさしいファンタジーの世界観
の中で、そっと胸に触れてくる
ように描かれます。
結末は多くを語らず、読者に
委ねられています。
だからこそ、読み終えたあと、
心の奥に小さな波紋のような
余韻が残ります。
子どもが読めば静かな
少し切ないお話として、
大人が読めば、
過去の約束や時間について
思い返す物語として。
年齢や経験によって
受け取り方が変わる、
やさしくも深い大人童話です。