第5話

「われわれ”スター・アメリア”連合が世界の秩序を為す!覚えていたまえ諸君!わたしは君たちに健全な生活を提供する。そしてわれわれは正義を執行する。われわれはWIN-WINの関係だ!アメリカ合衆国、ワシントン直下のわれわれの部隊は世界に富と繁栄をもたらす!”オールマイトの時代は終わった”!ジャパニズムはもはやこれまでだ。世界はまたもや”アメリカのモノ”となる。グレートジャーニーと共に。」

観衆のどよめきのなか、ワールドオブジャスティスはアメリカの繁栄を唄い、脚光を浴びていた。

日本のヒーローはお遊びだと侮蔑されたが、だれもそれを覆すことはできない。

世界のヒーローはアメリカを主軸とし、アメリカ本来でなければならない。

もはやオールマイトは邪道、すべてのヒーローの衰退はオールマイトにあると。


テレビ中継をみながら、いつものバーでお酒を飲む男は言う。

「オールマイトが問題だと?いまのヒーローブームを作ったのは彼だ。それに乗っかっておいてよくいう。彼こそがアメリカのマーベルヒーローを継いでいた。戦いの傷で引退はしたが、かれの功績は大きいはずだ。よくもまあ、こうも言えるわけだ。」


ヒーローといえば、スーパーマン、バットマンとマーベルヒーローを思い浮かべる。

それはアメリカ国民に根深く”ヒーローイズム”が根づいているからだ。

人を救い、ひとを導く


アメリカの本質であり、アメリカそのものである。


オールマイトは”日本人”だ。


ヒーロー留学をしたときも”日本人にヒーローはつとまらない”と危惧されていた。

だが、オールマイトはその定説すら打ち壊した。


だが時代とは厳しい。その活躍をした彼でも、引退後はいんちきヒーローとメディアは書き連ねた。

”時代はワールドオブジャスティス!ようやくアメリカのヒーローが復権した!つまらないジャパニズムの消失!世界はヒーローを取り戻した!”


そしてオールマイトはしがらきと共に、ヴィラン連合とともにヒーロー細胞を使っている。これらを社会がどのように評価を下すかは目に見えているだろう


”正義とはなんなのか、ひとがその志に根差した行動を定説では正義という”

ではオールマイトは正義なのか、

犯罪たる組織にいながら、正義を名乗る彼に、”時代はなにを求めているのか”

見届けてみても良いと思う

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