人間らしさと清涼感の両立を果たした、美しい短編作品。

読了して真っ先に、タイトルが秀逸だと思いました。本編とのリンクは何気ない感じですが、すごくオシャレと感じます。
ちょこちょこと実在する地名が出てくるのも、登場人物たちの生活感を描く上で巧みに利用されています。筆者はあまり東京には行ったことがない、というか住んだこともないのですが、なんとなく原住地と「ああ、同じ星の同じ国の場所なんだな」と思えるんですよね。
そのお陰(?)で、現実性と非現実性の境目とか、登場人物の心の噛み合わない感じとか、そういったものが非常に鮮烈に目に浮かびました。

……こんなヒューマンドラマを書きたい書きたいと日々喚いているのですが(;^ω^)