第5話

デノイのニュースが流れて、一時間程が経過した。

 SSグループの本社の最上階にある部屋に仙石と梨本が居た。仙石は机の前にある椅子に腰掛け、梨本は仙石の正面に立っている。

「第一段階完了ですね」

「そうだな。盗まれた二つのデータはどうなっている」仙石は表情を何も変えずに梨本に問いかけた。

「だ、大丈夫です。すぐに取り返します」梨本は慌てて、答えた。表情には余裕が無いように見える。

「頼んだぞ。不安要素は限りなく0にしたい」

「……はい」

「下がれ」

「はい。失礼します」梨本は頭を深く下げた。その後、ドアを開けて、社長室をあとにした。

 仙石は椅子から立ち上がり、窓際に向かった。そして、街を見下ろした。

「ステルス機関め。無駄な邪魔を……」

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