30.0を1に
今までしてきたこと 今していること 何の意味もなかったのだろうか
俺は 俺の尊敬する人たちのように 生きたいだけなのに
その人たちに恩返しがしたいだけなのに 何も叶えられていない
夢として掲げて来なかったツケなのか
内に秘めた思いだけではダメだったのか
――書いてきたという自負がいらないのであれば 死ぬだけだ
そんな勇気があればいいと思う
そんな勇気でも あれば気休めくらいにはなる
書いていくという決心などは端からなく あったのは 死ぬまで書き続けるだろうという確信だけ
俺には何もない 0を1にするのが関の山
そしてそれがすべてとも言える 悲しいかな・・・
何なら叶えられただろう と考えるだけムダというもの
「端から」 何かを叶えられるような一廉ではなかったというだけのハナシ
そんな無駄話には当然花は咲かず 故に 夢も希望もありはしない
気付けば俺は もぬけの殻となっていた
かつての誇りはどこへやら 「何の意味もなかった」ことへの執着も 殊更消え去ってしまっていた
それはまさに 1が0になった瞬間だった
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