道化
何故か誰に頼まれたでも無く、必要も意味も無く道化を演じる者がいる。そういう連中は、基本的に面白くない。人を楽しませる道化を演じるにも、素養が無ければならないのだ。笑いのセンスとでも言うべきか。
だが、そういったセンスが壊滅的に無い輩ほど、無駄に目立とうとする。そして極めてつまらない、下らないネタを披露した挙句に「してやったり!」とでも言いたげな得意顔を見せる。すべっている自覚が無いから救いようも無い。
テレビやネットで面白い人がいる、その人が披露したネタが面白かった、そこまでは普通に理解出来る話だ。
何故かつまらない輩は、自分にも出来るという根拠の無い自信を持っている。誰もお前に笑いを求めていない。
お前が道化を演じる事によって、何処かから金銭が発生するのか。そんな事は無い。何のメリットも無いし意味も無い。突発的通り魔的なすべり方をする愚か者が存在するだけだ。
そういう阿呆は、悪目立ちであっても民衆の耳目を集める事に快感を覚えるのだろう。悪名は無名に勝ると本気で思っているのかもしれない。いや、そもそも自分の頭で考えられないからこそ失態を晒しているのだろう。
お前の愚行がどれだけ迷惑をかけているのか、常識を弁える人間ならば言われなくとも分かる話が理解出来ないのだろう。そういう輩が確かに存在するのだ。
そのような輩に対しては、無視するのが一番である。他に有効な手段は無い。どんな失態を晒していようが相手をしないのが肝要だ。度が過ぎて法を犯してしまうような愚か者は警察に任せればいい。
道化とは人を楽しませる仕事だ。人を楽しませて心を豊かにしてくれる。その仕事に憧れを抱くのは自由だが、時と場所を弁えろ、やっていい事と悪い事の区別ぐらいは自分の頭で判断出来るようになれ。
プロとして活躍している方々は、意外と常識人である事が多いのだ。越えてはならぬ一線を理解している。安易に悪目立ちするような輩は、義務教育すらまともに受けていないのだろうか。不思議でしょうがないが、そういう輩が確かに存在する。
私も人を楽しませる虚業を生業としているが、常々思う。人の道を踏み外してはならないと。聖人君子であれとは言わない。破天荒も大いに結構である。先ず何より、他人に迷惑をかけるな。最低限、それだけは守ってもらいたい。笑って済まされる許容範囲とは、思いの外狭いのだと理解してもらいたい。
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