慇懃無礼な偏食鬼を手懐け、惨劇を防ぐことが出来るか

ミステリ&和風&微ロマンスの気配。
主人公とヒーロー(?)はあくまでも互いの目的のため奇妙な協力関係を結んだだけ、恋愛感情どころか友情さえもない始まりで、しかしそこはかとなく奇妙な絆のようなものが生まれているような……。恋愛メインではないからこそ、事件解決へのストーリー要素に夢中になっている隙に不意打ちされるそれの気配がたまらなく素晴らしいです。

奮闘する主人公桔梗はここぞの場面で機転がきく芯の通った女性で魅力的です。

そして何より心惹かれてしまったのは、少女漫画で言えば一応ヒーローにあたるであろう変わり者の鬼、清影。

クールな美青年(見目が良いので)の敬語キャラで、しかし慇懃無礼。人の心を逆撫でするような言動をしますが、彼には彼なりの世界の見え方や信念があるのだろうと納得させられる不思議な魅力があります。
今のところ主人公にデレることまるでなし、なんとも思ってない。マジでなんとも思っていない。所詮人間だもんな。
清影、清影、清影ーー!お前に人の心はあるのか!?ないな!?と振り回されたい。
しかし奇術による命令には逆らえず、また美味しい食べ物につられるなど、そこはかとなく犬っぽさもあり、この狼をいかに手懐けていけるのかと。

非常に読みやすく、続きの気になる作品です。

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