KY

よくある話で、「男性は、女心が解ってない」があります。

逆に「女性は、男心が解らない」があっても不思議ではありません。

そして、同じ異性でも解らない時が、あっても不思議ではありません。

今の話を頭の片隅に置いて、聞いてもらえると助かります。


いつ頃から言われ始めたのか解りませんが、KYと言う単語があります。

なんの略語かと言うと、空気が読めないです。

有名なので知ってる人が多いと思います。

集団生活していると言われたことがあっても不思議ではありません。

あえて、読めないで行動して言われるならいいですが、

やりたくないから、断った時に言われると単純に嫌ですよね。

そして、何故か、よく言われる人もいます。

本人が考えて行動を選んでいるなら、立派な判断だと思います。

ただ、周りの価値観で測って言っているなら、それが同じ判断力で言ってるのかは、

解りません。

そして、今から話すのは、KYとよく言われていた友人の話です。


学校に登校して、自分の席に座って、窓から、グランドを眺める。

朝練が終わって、校舎に向かう人や登校する人を眺めていると

「おはよう」と挨拶されたので、「おはよう」と返す。

そこから友人と昨日見たTVの内容など話して、時間を潰していると

2対2の男女が来て

「ごめん、昨日の宿題を見せて」とお願いしてきた。

俺は、「いいけど、合ってるかは、解らないよ」と答えた。

すると「見せてもらえるだけでありがたい」と返答してきたので、

俺は、ノートを渡した。

友人は、女性2人に頼まれているが、断っている。

何度か、女性2人は、頼んでいるが、友人は断って、席を立って、

トイレに向かった。

すると女性が「本当にKYだよ」と言った。

するともう一人の女性も

「あれだけ頼んだから、見せてくれてもいいのに、これだからKYは」

と言って、離れていった。

友人の言いたいことは、解るが、見せても減る物ではないから

別にいいのにと思った。


授業が全部終わって、席を立った時に5,6人の男女が来て、今から遊びに

行こうと誘ってきた。

俺は「今から、塾だから無理だね。また今度誘って」と断った。

すると「そうか、ならまた今度な」と言って友人の所に行った。

友人も同じこと言われたみたいだが、席を立って教室を出て行った。

すると女性が「だから言ったでしょ、あいつは、KYだから滅多に了解しないって」

横にいた男性が「そうだけど、聞いてみないと解らないだろ」と返答した。

俺は、そんな会話を聞いて、友人を追いかけることにした。


俺は、友人に追い付いて

「本当に我が道を進んでいるよな」と言った。

すると「タイミングが悪いだけだよ」と返答してきた。

「なら、タイミングが良いなら、了承するのか?」

「えぇ、するわ」

「そうか・・・でも、たまには、相手のタイミングに合わせてもいいと思うぞ」

「気が向いたらね・・・」

それだけ答えて、友人は、帰路に向かって歩いて行った。


次の日の昼休みに女性2人が友人に頼みごとをしていた。

暫く話していると女性2人は、離れて行った。

断れたのかな?と思って顔を見ると嫌な顔ではなくて、嬉しそうな顔をしていた。

珍しく了承されたのかな?運がいいなと思った。

そして、放課後になって、帰宅して時に

「珍しく頼み事を了承したみたいだな」と言うと

「えぇ、気が向いたからね」と返答してきた。

やはりかと思った。

「そういえば、思ったけど、判断の基準とかってあるの?」と聞くと

「えぇ、あるわ」と答えてきた。

「それは、何?」と聞くと

「それは、いつか教えるわ」と言ってきた。

「そうか、楽しみにしているよ」と言って俺は、友人と別れた。


それから、半年ぐらい見ていると友人は、何度か頼み事を了承しているみたいだ。

俺は、基準が何か考えなら、友人を観察してみたが、さっぱりわからない。

そして、憶測を友人に言ってみるが、全部空振りだった。

最後に「当たるといいね」と言って、友人は、自分の帰路に向かった。


そんな日々を過ごしていると下駄箱で恋人同士が言い合いをしていた。

放課後だから、先生達は、部活か職員室にいるみたいで、周りにいない。

普段なら、無視して、帰るのだが、困ったことに丁度言い合いしている場所が

俺の下駄箱の前だった。

はぁ、困ったな・・・話を聞いて仲裁する自信なんてないぞ・・・

そんなことを考えていると友人が俺の横に来て、俺を顔を見てから、

ため息を吐いて、恋人達に向かって行った。

俺は、止めようと友人を追いかけたら、友人は

「ちょっといいかな?」と恋人達に言って、男性の顔を見て

「あなたは、時間の取り方が悪い」と言ってから、女性の顔を見て

「あなたは、少しは、我慢を覚えて」と言った。

言われた恋人達は、目が点になってから、何かを言いたそうだが、黙っている。

それを見た友人は「後、私の友人が靴が取れなくて困っているから、違う所で

やってもらっていい?」と言った。

すると恋人達は、俺を見て、離れて行った。

あれは何だった?と思った。


俺は、友人にさっきのことを聞いたけど何も答えてくれない。

何度か質問すると

「あなたには、解らないわ」と言われた。

何だよそれ・・・と思っていると

「卒業したら教えてあげる」と言って友人は、帰っていった。


そして、卒業式が終わって、友人にあの日の質問をした。

友人は、俺の手を引いて誰もいない教室に入れた。

そして、友人は、窓から外を見ながら

「あれはね、聞こえたり見えたりするのよ」

と言ってきた。

意味が解らない・・・

「意味が解らないって思ったわね」

「あぁ、でも、そう言われたら、誰でもそう思うだろ?」

「そうね・・・」と言って、友人は、指を指して

「例えば、あそこにいる女性は、5mぐらい先にいる男性に声をかけるわ」

俺は、友人が指している場所をみると女性が男性に近づいて、声をかけた。

それを見た友人は

「女性は、告白するけど、振れるわ。理由は、隣の学校に彼女がいるからよ」

俺は、何を言っていると思って観察してると男性は、頭を下げて、女性は、泣いて

いた。

マジかよ・・・理由は聞こえないけど振れたよ・・・

「これが聞こえるね」と言って、友人は、俺を見て

「見えるは、その人が発言した時に色が出るのよ」と言った。

「なんだそれは?」

「簡単に言うと悪意や邪(よこしま)な考えがある人は、黒で見えて、

特に意味が無い発言は、白で、善因や必死に言ってる人は、緑か赤で見えるわ」

「それって・・・嘘も解るってことか?」

「えぇ、解るわ」

「じゃ、よく断っていたのは・・・」

「黒が多かったからね。白の時は、タイミングの問題ね」

信じられない話だ・・・

「まぁ、話しても理解してもらおうとは思ってないわ」

確かに理解するのは、難しい話だ。

「そうだ、あなたにも言うことあったわ」

「なんだ?」

「私は、相手の感情も解るから、顔に出さなくても解るわよ」

「どういう意味だ?」

「そのまま意味よ。それと大学も同じだったわね。隠し通せると良いわね」

俺は、自分でも解るぐらい顔が赤くなったと思う。

彼女は、俺の気持ちを知った上で言っている・・・




2ヶ月半ぶりに文書を書きました。

とある怪談配信に送った作品です。

今回は、縛りで、グロ、幽霊、狂気などの恐怖を表す物は、0にして

書きました。

ただ完成して、これは、怪談か?ってなりました。

これを否定されても、うん、そうだねと思いますし、怪談だよと言われたら、

そんな方向性もあるのか・・・ってとなるだけです。

書いた本人が解ってない時点で、迷走してると思いますw

ただ、いい刺激になったので、止まってる小説も書こうと思います。

完成したら、ノートで告知をやろうと思っています。



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