Strange Act:4
6月のある日、
「ほれほれ、私に一撃当てないとっ!」
いつものように組手をしている7人。
「そう言われても……、動く的を当てるのはっ! 難しいんだよぉっ!」
そう言って、野球のボール程の鉄球を投げる”天羅”。
「天羅ちゃん、実戦では相手は待ってくれないさね?」
有栖は、実戦同様の動きをする。
「いくさね、”剣撃剣舞・壱之型”……、」
と有栖が姿勢低く、天羅の付近まで近づき手前辺りで急に、
「跳べっ! 飛燕!」
と同時に有栖が燕が上に昇る様に木刀を振り上げ、天羅の手に持っている鉄球を上
に弾き上げる。
「ヤバっ! 鉄球が……、」
「天羅ちゃん、油断大敵さね。」
天羅と有栖の距離は近く、そこから有栖は技を繰り出す、
「”剣撃剣舞・柔ノ型”……、」
天羅は体術で対抗しようとするが、
「”剣舞・舞狐”……。」
その動きに合わせ木刀で天羅の攻撃をカウンターする、有栖。
「ぐ……、っ!」
(体制は保ったまま着地はできた……、だが”有栖の動き”や”動きのある的”にはギリってところ……)
「……、そろそろ時間さね?」
「時間?」
「ここまでだ。」
大きな声で組手の終わりを告げる、稲瀬教諭。
「あーりーすっ!」
「ごめん、ごめん。」
組手が終わり、昼食の時間に変わり有栖達はそれぞれのご飯を食べる。
全員が食べ終わり少し休憩している時、天羅が有栖に話しをかける。
「有栖、どうだ私が教えた”回転の力”。 お前さんの何かに取り入れていればいいが……。」
「……、それは実戦形式で”答え”を見せてあげるさね。」
「……そうか。」
休憩時間は終わり、実戦と同じ組手が開始する。
「さて、答え合わせといきますか、有栖。」
「そうさね。 私が見い出した”答え”を出してあげるさね。」
天羅と有栖が互いに探り合う。
先に動いたのは……、
天羅だ。
天羅が鉄球を有栖めがけて投球する。
有栖はその鉄球を木刀で受け流し、天羅のもとへ接近する。
天羅は動かない。
(おかしい、いつもだったらよk……、っ! 鉄球の軌跡かっ!
仕方ない、いきなり見せることになるとは……)
「
と有栖が呟くと、天羅の目の前から消えた……。
「っ! 上に⁈」
(なんだ、急に消えたかと思ったら瞬間的に上に……)
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