第15話 月 日 (酔ってポチるのはキケン)

昨日の朝、起きてから、眼鏡を踏んだ。フレームが弓のように曲がり、やさしいカーブを描いている。床に転がっている。


裸眼で直接見る世界はぼんやりしている。近くも遠くもあまり見えない。仕方ないので歴代の眼鏡の中から、今のコンディションに合うやつを探してかけた。


デザインが古くて悲しい気持ちになった。曲がった眼鏡は丸くてかわいいので仕事でも普段でもかけていた。いずれにしても直さないと精神に影響が出る。古い眼鏡でもレンズ越しの風景はましになった。


通院日だったので病院のある横浜まで出かけた。


遅い時間ではあったけど仕事が休みの日にこういうタスクがあると鬱陶しい。でも行かないと困るのは自分だ。


新宿から湘南新宿ラインで一本だ。車内は空いていて、ドアの横の端っこの席に座った。僕は端っこ以外、座らない。近くに人が来るのが苦手だからだ。


するとどこかの駅から乗ってきたおじさんが、僕の隣に重力にまかせて座った。ドスン、という振動がこちらにもきた。


もう少し静かに座ればいいのに、と思うが、まてよ、もしかするとこの人にそういう座り方しかできない正当な理由があるかもしれない、とも思った。


電車の中では音楽を聴きながら本を読み、ほどなくして横浜についた。横浜での諸々のタスクはそんなに時間はかからず、終わってほっとした。


ポンパドゥールに寄って、トレイにトングでパンを次々と乗せた。特にベーコンエピは好きなので三つ乗せた。山のようなパンはストレスの表れなのか。横浜にもう用事は無いので帰る。


最寄り駅について、飲み屋さんを探し吸い込まれる。飲みながら、音楽聴きながら、ネタを書くのは楽しい。


ネタというのは僕の勝手な解釈の用語で、様々なアイデアだったり企画だったり表現の「粒」のような"なにかしら"の事を指す。大喜利とかも含まれる。十分楽しんでから帰路に着く。


家について着替えたらすぐさまコントローラーを握る。FF7 RIMIXを終えて、オリジナルFF7をやりたくなってSwitchで購入しやり始めた。古い。でもなんとも味がある。更にティアキンの二週目も始めた。


ベーコンエピをかじりながらワインを飲む。ゲームをしながら至福である。


ここの所、一か月ほどリモートワークが殆ど無く、オンサイトで対応していたので疲れていた。電車通勤はやはり疲れる。体力ではなく精神的に疲れる。


月曜からはリモートメインになるので、開放的な気分も作用してか、お酒も美味しい。


来週からまた頑張ろう。

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