発表 宇宙世紀100年代前半、
自衛隊演習地
雲1つ無い晴天の下、
後から立て掛けられた台の上に立つ男の人は台本を一通り見た後、咳払いをして演説を始めた、
その人は自衛隊幹部でも無いし日本政府の方では無い。
数日前
世界中のニュース番組で、
『有志に拠る多国籍軍事組織『地球防衛軍』の結成の話しが速報で入って来た』
そしてこれから演説する人は防衛省に交渉して許可を得て借りてたのだ。
『世界中の皆さん今日は。私が地球防衛軍総司令官『ピーター=K=オライマス』と申します、
歪んだ宇宙開発に依って招いた新第1次世界大戦の後。
AIの反乱によりSFUAとこ宇宙に住む者達が全滅して残された人類は地球に住む我々だけだと言う事です、
新第1次世界大戦の時は事実上の民族対立と言える中でこの時こそ人類は1つに成るべきだと言う中。各国政府も1つに鳴るべきと分かっていた筈なのに紛糾に次ぐ紛糾の結果は皆さんの知っての通りです、
その反省転として1つに絞ったのです、
それが我々地球防衛軍と言う事です。
現在AIに対話が不可能と理解しておられるのならかつて存在した宇宙に住む者達も、
人種、民族の区別無く我々を地球に住む者達と呼び区別は無かった。
当然ながら無差別なのも当然でも遭った。
降り掛かる火の粉を払う為として軍備増強も悪くは無いがだからと言って、その事に警戒して軍備増強等もすれば果て無き軍拡競争に成って終い、
だからと言って軍備そのものは無いとする事も有る訳ですが、
人は其処まで両極端な訳と言う事です、
その事も遭って何時も同じ疑問を同じ問題を問うかの様に。
その問いが間違った時、誰かに『お前は間違ってる』と言われる訳です、
間違った答えしか答えられないのにやり直しを強いられる悲しいマラソンの果てに努力しても虚しいだけだとされて放棄される。
それはあんまりな事に成ります、
そうなる位なら間違いだらけでも進み続ける進み続けた先の為に強力なまでの抑止力として我々が結成されました、
そしてその我々地球防衛軍の主力
ピーター=K=オライマスの後ろの巨大な倉庫のシャッターがゆっくりと開き、その奥からメインエンジンの起動音と共に二つの光が見えていき、
倉庫内からの軽い地響きの音が短めの方ながらも奥からして来た、
倉庫から姿を見せたソルドの姿には各国のゲス記者達やマスゴミ達に各国の軍事評論家達も機械工学の専門家達も眼を見開き唖然とするのも無理は無かった。
唯一幼い子供達は喜んでいたが…
そのソルドの形状を1言で言えば。
完全な人型ロボットと言えた。
世間一般で知るAFはメインセンサーの類は防弾ガラスに包まれたキャノピーに対してマスクを付けた人の顔と言える。2つの光が眼に見えた、
腕のソレも武器腕に対して肩、肘を持ち5本指の手だ、
足は最初期AFは後付けで4つ付けられた作業用アームの内、2本で自身よりも大きいデブリやスペースコロニーにしがみつき、
近付いた瞬間飛び出し一撃を打ち込むのだが、
その離着陸を容易にする為にローラーが採用されて移動もスラスターを使って押し込むのだが、
ローラーも一応有るが膝、足首も有り、これも完全に人の脚のそれで有る。
後から解ったのは羽根が無いのは被弾して落下のリスク等からオプションにする事で補おうとしていたのだ。
そのソルドが1機ならまだしも、5機も姿を見せたのだ。
ピーター=K=オライマスがソルドの方に向いた後に敬礼すると5機のソルドが一斉に敬礼した。
マスゴミ達が我先にと我を取り戻すと、
「司令、こんな趣味に全振りな機体に対する批判は相当なものとおもいます」
「ましてやこんなリアリティの感じない機体では」
「聴く耳は持ちません」
と一蹴した、
「コレはAIに対して連敗をし続けた結果。手段も選べないからです、続いてマギー大佐続きをどうぞ」
そう言って隣りに何時のまにか居た郡部の女性がマイクを手に解説を開始した、
「私がそのAFソルドを運用する『イカロス大隊』の司令を担当しますマギー=ミツルギと申します、これから行うのはソルドを用いた公開実弾射撃訓練です、まず最初は水平に平行移動する標的に対して平行移動しながらのスラローム射撃、これは戦車でもそうそうは当たらない難易度が高い訓練です。次に行うのは空中に浮かぶ標的に対して空中を浮遊しながらのホバー移動を行いながらの射撃訓練です」
平行移動をしつつの発砲や背中のただデカイ箱はメインバーニアスラスタと判明して、
その上にオプションに付けられた羽根が飛行能力を向上させてるのだ。
大人達はそのソルドの動きが人間のそれに近い動きをしていたのだ、
唖然とした大人達に対して子供達はまた喜んだ。
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