創作記録:歩きタバコと満月
・WS参加にあたって
参加テーマである「伝播」についてできそうかどうか想像した時、猫の声が夜の商店街に響いて呼応し合う様子が浮かんだ。
合わせて夜に歩きタバコをして歩くイメージも、自分が生きた過去の情景をスケッチとして残しておきたいという想いと合致していた。
どちらも相性は良さそうなので合わせ技でいけるんじゃ無いかと思いWSに申し込んだ。
・制作意図
最近あまりお話を書ききれていないので、最後まで書くことを最優先事項とした。
JITTERIN'JINNのどの曲も強烈な懐かしさを喚起される。そういうニュアンスも含め、夜の散歩のイメージと合わせ「くわえたばこのブルース」からイメージを拝借した。
夜の涼しい中眠れずにタバコを吸いながら散歩したことが、条例や禁煙したことも含め今はもうできないと思うと、あの時の気持ちや情景そのものを描写として残してもいいのではと思って素材とした。猫たちは、男性を意識しない女性だけの会話の奔放さが出せると面白いかもとあたりをつけ色々試した。結局、スナックのお姉さん達感を目指すといい感じになったのそこに固定した。あまり品がなくならないように調整。実際のスナックに行ったことはほとんどないので、あくまでもイメージ。主人公キャラクターは過去に何度か書いたことのあるものに近くなりそうだったけど、新しい人物描写に挑戦するのは今回の重要な課題ではないので、今ままでのノリで良しとした。
・進行
文字数的にやれることはそんなに無いと思ったので、シーンの断片を思いつくままに書いてそれを繋ぎ合わせた。
猫たちはあけすけな女性たち、目線は自分の若い頃のような金のない若者というのは何となく決まっていた。それを土台にシーンを作った。
できたシーンを繋ぎ合わせる段階で、規定の1000字を超え4000字くらいまで膨らんでいた。メインは猫とのやりとりなので、若者の貧乏生活シーンから散歩に出るまでを全カット。それで3000字くらいになった。そこから何日か日を置きながら、2100字くらいまで減らし、さらに日を置いて調整。最終的に2050字前後となった。
・感想
そこそこ面白い感じなったのではないかと思う。四つん這いになって吠えるアイデアは、それほど苦しまずスッと出てきて助かった。あれがなかったら困ったことになっていたと思う。
だいぶ切り詰めたせいか文章のリズムが悪い気がしている。
文字数を気にせず改善するなら猫たちの会話はもう少し振り幅があってもいいと思う。黒ネコの登場は、もう少し前振りをして満を辞した感じがでる方向に挑戦したい。
「姉さんだ、姉さんが来るよ」と、もったいぶる。
それなりにまとまっているし、題材がシチュエーションなので大きな話にするのは難しそう。時間を置いて、ディティールを整えメリハリがついた改修を行えるといいと思う。
歩きタバコと満月 山本Q太郎@LaLaLabooks @LaLaLabooks
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