第25話 覚えている
覚えてる覚えてる
軽く整備された石畳の道とか
音もなく流れる水路とか
その横にひっそり立つ茶色の柵とか
何度も取り出しては見返す
そんなくっきりした記憶じゃなくて
不意に脳に過ぎる画像程度の
曖昧で薄れかけた思い出
でもちゃんと知っている
すれ違う人なんて誰もいなくて
どこに繋がるのかも分からなくて
なのにひどく穏やかだったあの道を
あの一生懸命でどこかちぐはぐだった
そんな毎日の中の1ページを
覚えている
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます