応援コメント

砂上の王都の物語~又はその顛末~」への応援コメント

  • いつもながら美しい詩情に満ちた描写に、絵画的なイメージが想起されます。
    意気揚々と進歩を続ける現代人にも、きっといずれ明かされる真実を見定める勇気が必要ですね。いや、もうとっくにその時は過ぎているのかな…
    現実世界を寓話にしたかのような、読み応えのあるお話でした!

    作者からの返信

    まずは読了、本当に、本当に有難う御座います。
    書いてる本人ですら、途中でへこたれそうになる位、長々と続くこの話を読んで下さっただけでも、感謝、感謝の雨あられです。
    美しい詩情に満ちた描写、とのお言葉、嬉しく思います。
    実際に書いている最中は、自分の抱いているイメージを如何に言葉で表すかを念頭に書いているので、結果としてそれが詩の様な物になってしまうのかも知れません。
    もしかしたら、人が生きて行く上で、どうしても避けられない、何かを犠牲にせずにはいられない性質。それ故に最後は滅びの道を辿らずにいられない。そんな過程を書いてみるのも面白いかも、と思い付いて、書いてみたお話でした。確かに、現実世界にも当てはまるのかも知れませんね。
    深い考察有難う御座います!
    読み応えのあるお話、との言葉、励みになりました!

  • ここまで精緻に書こうと思えば書けるものなのですね。読みにくい、などということは全くないと思いますよ。私はダンセイニも足穂も読んだことはないですが、いつぞやかに読んだ『ヴァテック』を思い出しました。多分私は、一人の人間が栄華へと至る物語よりも、繁栄ゆえの慢心によって地に堕ちる物語の方がしっくりくると感じる性格なのでしょう(笑)

    数学、語学、歴史、詩学……ときて、「おや、天文がないぞ?」と思いましたが、なるほどその違和感は間違いでなかったらしい。我々の世界とは暦にまつわる陽と月の関係が異なるのも、ある種の伏線として配置されたものなのでしょうか。それにしても私としては、この学者と王は共犯のように思われる(いや、むしろ王の責任が重いとさえ)。おそらくこの国がこれまで頑なに古い暦に随ってきたのは、斯様な事態を恐れてのことだったのかもと思うと、目先の不便にしか思いの至らなかった王は軽率の謗りを免れないと思うのですね。やはりいつの時代も、賢王は善政を敷くが、その善政は往々にして賢王を導かないという皮肉……とまぁ、これは勝手な感想ですが。

    いずれにせよ、佳き仕事かと思います。公開してくださったことを感謝致します。

    作者からの返信

    「ヴァテック」ですか! 誠に残念ながら未読なのです……。何時か読みたいと思いつつ今に至る迄ズルズルと……。これを機会に手を出して見ようかと。

    ”精緻な”とのお言葉、誠に嬉しく思います。当人からしてみれば、書く傍から文章がポロポロ零れ落ちて行く感覚を味わい、歯噛みしながら書いていたので、その言葉で救われました。有難う御座います。

    ご指摘の通り、この物語に於いて、暦に対する扱いが、或る意味で封印と云うか、隠された真相並びに災厄に対する障壁の役目を果たしていました。

    文明の進歩と共に、意図せずしてその触れてはいけない領域に手を伸ばしてしまったが故の悲劇。自らの繁栄の裏に隠された破滅の根源は正に表裏一体。ほんの一突きで、それは容易く裏返ってしまう。

    ……と、尤もらしい事を書いてしまいましたが、書いてる最中ではそこまで深く考えていた訳ではなく、例によってノリと勢いで最終的のこの形になったと、ここで告白しておきます。

    大まかな筋は決まっていても実際に書いている段階で、細かい粗に気付いて、それを埋めると為にあれやこれやと設定を付け加えて行ったが故の結末でして。

    書いている当人が、最終的に”そうだったのか”と驚いているのですから、何をかいわんや、です。

    ともあれ読了感謝いたします。今回も丁寧で示唆に満ちた考察を有難う御座いました。

  • 絵本か漫画の劇画で見たいお話だと思いました。
    砂上の王都が砂に帰るまでの絵が頭に再現されました。色街様の描写は素晴らしいですね。
    読ませて頂きありがとうございます。

    作者からの返信

    素晴らしい、とのお言葉を頂き感激です! 有難う御座います!

    正直、書いている本人でも、所々無駄な部分が多いし、全体的な形としてガタガタな自覚はあるのですが、一度やってみたかったんです。こんな風に偶発的に話が転がって結末まで行くお話。

    最後までお付き合い頂き、誠に有難う御座います!