「風花!」


そう誰かの声が聞こえた後、

私は勢いよく胸元に飛びついてきた猫を支えきれずに

猫と一緒に芝生の上に倒れこんだ。


その芝生には桜の花びらが積もっていて

私たちは桜の絨毯の上に寝転がっている様だった。



「風花、どうしてここにいるの?

風花も死んじゃったの?」



その声は、猫が口を開く度に聞こえた。


「えっ…」驚いてそれ以上言葉が出てこなかった。


「えへへ、びっくりした?ぼく、ここでは喋れるの。」

その猫は得意げに言った。


「風花は、私の名前なの?」

私は猫に聞いた。


「もう、風花ったら

自分の名前忘れちゃったの?


もしかして ぼくの名前も忘れてる?

僕の名前、風花がつけてくれたんだよ。」

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