1章「未来を見つけるということ」
第1話
学校は、退屈だ。
毎日同じ風景に、代わり映えのしない授業。
あと一年半もこんな日々が続くのかと思うと、正直、うんざりする。
どうしてこんなにも退屈なのか。
それは、高校生活の楽しみのすべてを託していた部活が、入学したときにはもうなくなっていたからだ。
──話は、入学式まで遡る。
入学式の朝、僕は希望と不安を抱えて学校へ向かった。
新しい環境、新しい友人、新しい生活。
すべてがうまくいくなんて思っていなかったけれど、それでも、最初からつまずくわけにはいかなかった。
仲のいい友達はできるだろうか。
授業についていけるかも、ちょっと不安だ。
そして何より……入りたい部活は、今もなお存在しているのだろうか。
この学校を選んだ理由のほとんどは、その部活にあった。
まさか「入学したら実はありません」なんてこと、あるはずがない。そう信じていた。
だが現実は、いつだって容赦がない。
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