第10章 発見

一方、冒険者の家で、コハルは自室にいた。ノックの音が聞こえ、ドアを開けると、そこにはシャナとマックスがいた。


シャナ「様子を見に来たのよ」


コハルは表情を変える。


マックス「まさか、藤本と喧嘩したんじゃないわよね?」


コハル「そんなことはないわ」


シャナ「わかるでしょ、信じて」


コハル「一つ条件があるから教えてあげるわ」


シャナ「どんな条件?」


コハル「私と藤本に怒らないで」


マックス「どういう意味?」


コハル「教えてあげる」


そしてコハルは、シャナとマックスに、藤本を探しに行ったら、彼が計画の真実を話してしまったと告げる。


シャナ「何だって?!!! 彼は正気なの?!!!」


コハル「止めなくてごめん」


マックス「でも、彼の気持ちは分かるよ。シャナに騙されていると思っているみたいだけど、それは違うんだ。」


シャナ「彼女の家はどこにあるか知ってる?」


コハル「いいえ、ロスにも聞いたんだけど、カサンドラのことなんて誰も知らないって言ってた。」


シャナ「残念ね。」


マックス「今はただ、彼がブレスレットを持って生きて帰ってくることを祈るしかないわ。」


シャナ「早くしないと、私たち3人全員の命が危険にさらされるわ。あのブレスレットは、エルフの女王から、悪魔や妖精、天使から私の存在を隠すためにもらったものなの。」


コハルとマックス「何?」


シャナ「お願いだから、お互いのそばを離れないで。」


マックス「わかった。」


コハル「わかった。」


小春 - (いよいよ緊迫してきたわね、藤本さん、どうか気をつけてブレスレットを持って帰ってきてください。)


一方、カサンドラの家では、カサンドラが二階の自分の部屋に行っていました。


カサンドラ - (私も同じ手を使うわ。大抵うまくいくの。)


するとカサンドラの部屋のドアが開き、カサンドラが階段を降りてきました。


カサンドラ - (ブレスレットを持って観察してもいい?)


カサンドラ - (このバカ、私に魔法をかけられて毒を盛られるの。)


藤本 - どうして顔を赤らめてるの?


カサンドラ「(ちょっと待て、この馬鹿、表情を変えていない。私はとても美しい。甘く艶やかな表情や声も出せるし、体自体もすごく魅力的だ。大丈夫、もう一度やってみる。今度はできる。」


カサンドラ「この服を着ると恥ずかしくなるから。」


藤本「(彼女は嘘をついている。殺意に満ちている。私を殺そうとしている。」


藤本「カサンドラ、ブレスレットを渡す前に一つ聞いてもいい?」


カサンドラは落ち着いた声と美しい笑顔で藤本に答えた。


カサンドラ「遠慮なく聞いて。喜んで答えるわ。」


藤本「カサンドラ、あなたは泥棒なの?」


カサンドラは何が起こったのか驚きを隠せない。


カサンドラは落ち着いた声で再び微笑んだ。


カサンドラ「どういう意味?」


藤本「どうにかして私を殺そうとしているのね。誘惑しているということは、何か毒で殺そうとしているんじゃないかと思うの」


カサンドラは再び体裁を保とうとする。


カサンドラ「どうしてそんなことをするの?」


藤本「ブレスレットを独り占めしておいて、鍵を開けて闇市場に売るなんて。私の考えは正しいのか間違っているのか?」


カサンドラの表情が変わる。


カサンドラ「(このクソ野郎は誰? どうやら格闘戦になるみたいね)」


カサンドラは藤本に突進する。


藤本「ちょっと待って…」


カサンドラは藤本の腹を蹴る。


藤本「うわあ!」


藤本は地面に倒れ、カサンドラは驚く。


カサンドラ「(藤本はもっと強いと思っていたのに)」


藤本「どうしていきなり蹴ってきたの?!!!」


カサンドラ「バカなの?」


藤本「喧嘩はしたくないって言おうと思ってたのに、今もしたくないのよ。わかってる?」


カサンドラ「あなたって本当にバカね。」


カサンドラは藤本のブレスレットを奪う。


藤本「今から彼を分析するの?」


カサンドラ「あなたのバカさ加減には驚かされるわ。」


藤本は殴られたのが楽になったようで起き上がろうとするが、カサンドラはそれに気づく。


カサンドラ「そのまま地面に寝てなさい。さもないとまた腹を蹴るわよ。わかった?」


藤本は地面に寝転ぶ。


藤本「でも、どうして私がこんなところに寝転んでなきゃいけないの?」


カサンドラは藤本の背中に座る。


藤本「ああああああ!!!」


カサンドラ「耐えられるなら、助けてあげるわ。」さあ、このアイテムを私の能力で解析するわ。


カサンドラは腕輪にサホクリをかけたが、それでも読み取れない。


カサンドラ:これは一体何なの?


藤本:(見た目は騙されるものだ)


藤本:使い方が間違っているわ。


カサンドラ:何?私が間違っているってどういうこと?


藤本:能力の使い方が間違っているわ。


カサンドラ:私の能力を私より理解しているって言うの?


藤本:そういう意味じゃないわ。


カサンドラ:あなたは誰?


藤本:私は藤本悟です。


カサンドラ:わかったわ。もう一度同じ質問をするわ。さもないと拷問するわ。あなたは誰?


藤本:私は冒険家…


藤本は激しい痛みを感じ始め、お腹がかすかに紫色に輝き始めた。


藤本:(どうして今こんなことが起きたの?)


藤本は痛みに叫び始め、カサンドラは困惑した。


カサンドラ:私を騙すために叫んでいるの?それとも、私のお尻があなたの背骨を圧迫していると思っているの?


藤本は息を切らし始めた。カサンドラはそれに気づき、藤本の背中から降りた。そして藤本を見ると、彼のお腹から小さな紫色の光が放たれているのが見えた。


カサンドラ:(一体これは何?)


カサンドラは恐怖に震えた。


カサンドラ:(こんなはずはない。)


カサンドラは急いで自分の部屋に駆け込み、本を探し始めた。


カサンドラ:きっとどこかにあるはず。


カサンドラは「神々と守護者、世界の秘密」という本を手に取ります。


カサンドラ:きっとこの本に答えが書いてあるのね?


カサンドラは本を開き、ページをめくり始めます。


カサンドラ - (まさか、一体これは何なの?)


「七つの世界があります。それぞれの世界には神がいます。彼らは人々を支配し、奴隷化して生きていますが、怠惰で、罰を与える仕事を嫌っています。そこである日、神々はそれぞれの世界から力を与える存在を選ぶために集まりました。神々はこれらの存在を神の守護者と名付けました。第一世界の神カゼンは、エルフ族、悪魔族、天使族、そして神話上の獣族からそれぞれ一人ずつ、計4人の守護者を選びました。第二世界の神ロキは人間を選びました。第三世界の神チョークはオリエンを選びました。第四世界の女神フレイヤは、リザン族の女性3人を守護者として選びました。第五世界の神アレムングは、ゲリン族の女性2人を守護者として選びました。第六世界の女神ジョアンナは、キリン族の女性2人とキリン族の男性1人を守護者として選びました。第七世界の女神シナは、人型の少女を守護者として選びました。守護者として。


カサンドラ - (今のところ、欲しい情報は載っていないけれど、これらの本には欲しい情報が載っていることは覚えている。)


カサンドラはページをめくり始める。


カサンドラ - これは第一世界とカゼンについて書かれている。


カサンドラは第一世界とカゼンについて書かれているページを読む。


カサンドラ - 私の世界についての情報は載っているけれど、残念ながらこの紫色の光については何も書かれていない。


カサンドラは再びページをめくり始める。


カサンドラ - これは第二世界とロキについて書かれている。


カサンドラは読んでいて、何かに驚く。


カサンドラ - そんなはずはない。


カサンドラ - (つまり、紫色の光はロキの力の一部なのね。守護者が盗んで、その力は代々受け継がれてきたのね。だから、それはこの愚か者の本当の能力じゃない。彼の能力は正死(セイシ)と呼ばれていて、ふっかせいな。)


カサンドラは本を閉じて部屋を出て行った。藤本は椅子に座り、ブレスレットを眺めていた。


カサンドラ「大丈夫なの?」


藤本「ええ。部屋で何をしていたの?」


カサンドラは顔を赤らめた。


カサンドラ「それは誰かに聞くような質問ね。」


藤本「(もう殺意は消えている。)


カサンドラ「元気になったのに、どうして逃げなかったの?」


藤本「心の底では、あなたがいい人だと信じているからよ。」


カサンドラは顔を赤らめた。


カサンドラ「助けてあげるわ。でも、その前に話があるの。」


カサンドラは父から聞いた話を藤本に話し、本も見せた。


藤本「ちょっと、私が第二世界の守護者で、この邪悪な者たちから世界を守る使命を負っていると思っているの?」神々?


カサンドラ:はい。


藤本:でも、私は弱いんです。


カサンドラ:いいえ、そうではありません。あなたの未来の能力をよく見てください。


藤本:これ、見てもらえますか?


カサンドラ:はい。


カサンドラは藤本のお腹を触る。


カサンドラ:このメニューのツールを改造したんです。そもそも、これは存在するはずのものではありません。誰かが私たちの力を制限するために、この世界に作ったのです。それに、ワールド2からワールド1に送られたユーザーは皆、同じ効果を受けます。


藤本:これで私の未来の能力が見えるようになりました。「キャンセル」「ウィッシュ」「セイシ」と書いてあります。


カサンドラ:どういうこと?「フッカセイナ」を持っていないって?


藤本:これ、私が持つはずだったの?


カサンドラ:ええ、あなたにこの能力がないのには理由があります。


藤本:何ですか?


カサンドラ:するこの能力を受け継いだ兄弟姉妹はいますか?


藤本:待ってください、でも私には兄弟姉妹がいません。


カサンドラ:いるでしょうが、お母さんは教えてくれませんでした。というか、再婚によるものだと思います。


藤本:それはあり得ません。


カサンドラ:では、ブレスレットを見てみましょう。


藤本:白い部分の中の青い点を叩かなければなりません。


カサンドラは藤本が指定した部分に能力を使うと、突然アイテムからメッセージが聞こえてきました。


「エルフのアイテムが開きました。メンテナンスのため、開いたままにしておきますか、それとも閉じますか?」


藤本とカサンドラ:これはエルフのアイテムですか?


カサンドラ:なぜ友達はエルフのアイテムを持っていたのですか?


藤本:それが知りたいんだ。


藤本:(カサンドラにはシャナが現魔族の女王だって言えない。)


藤本:冒険者の家まで一緒に行って、そこでシャナに聞いてみようか?


カサンドラ:わかった。荷物をまとめて荷馬車に積んでおくから。


藤本:わかった。待ってる。


それで、藤本とカサンドラは冒険者の家へ向かった。

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