山月記

この作品も特別あらすじを書くまでもなく有名な作品だ。

国語の教科書を開いたりはたまた「文豪ストレイドッグス」をみて興味を持って読んだなんて人も中にはいるかもしれない。


ぼくが山月記を読もうと思ったきっかけは意外だと思うけれども江守徹さんの朗読がきっかけだったりする。読書感想文とあるのに朗読の話になり恐縮だがそれをしてしまうほど彼の朗読が素晴らしいのだ。


李徴の心情の変化が目の前に浮かぶのだ。古文とは今とは違う表現で想像をすることが難しかったり、何を言いたいのか理解するのが難しかったりする。けれども朗読の彼の声を頼りに文章を読むとぼくの理解を助けてくれるかのように頭に情景が浮かんでくるのだ。


文字を目で追い耳で江守さんの声を聴き脳内でその情景を映す。

視界に入る文字を追うだけが読書ではないといってもいい新しい読書方法だなあと思った。


山月記だがこの作品は人生との向き合い方が詰まっている作品だと思う。

人を見下さず、自分の負の感情との向き合い方について説いている。読み終えたときぼくは自分の心にもいるだろう虎の姿を想う。人は簡単に獣になるそんな恐ろしい気持ちがぼくの中にもいる。


ぼくはこの作品を通して虎に身を落とさぬよう優しさをもち世界と接してみようと思った。

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