第9話
シラユキちゃんの涙が止まった後ご飯を食べ終えて
「「ごちそうさまでした」」
「さて、色々聞きたいこともあるだろうから話そっか」
「はい」
シラユキちゃんに前にお茶を置く
「何から聞きたい?」
「えっと、そうですね、ならどうして私を引き取ったんですか?」
「私は街の便利屋を営んでるんだけど依頼されたからだね」
「依頼ですか…」
「あ!もちろん色々調べてその上で助けたいと思ったから受けたんだよ」
「はい。アカネさんが優しいことはこの短時間でわかりましたから」
なら良いんだけどとアカネさんは続ける
「今回の依頼は『フブキと言うエクアル学園の生徒をジェイル家から引き取って欲しい』って内容だったんだ」
そう言うとフブキちゃんの顔は驚きの感情でいっぱいになった
「一応だけど、依頼主に関する情報はNGだよ。流石に個人情報だからね」
「そうですか…」
(彼に言われてるしね…)
「その後の生活を見て欲しいとも頼まれたよ」
そう言うと少し考えるそぶりを見せたのち
「どうして依頼主さんはここまでしてくれるんでしょうか?」
そんなことを聞いて来る
「うーん、あんまり依頼主とフブキちゃんの関係を知らないから何ともいえないんだけど、きっと優しいから見ていられなかったんじゃないかな」
「見ていられなかったですか?」
「うん、きっとお人よしなんだよ。困っている人を見過ごせないような」
「そうですか…」
「いつか会えますかね?」
心配そうに聞いてくる
「会えると断言はできないけど会いたがってるって伝えておくよ」
「ありがとうございます!」
「でも、きっと元気に過ごしてるだけで依頼主は喜ぶんじゃないかな」
そう言うとフブキちゃんは少し考えて
「そうですね元気に過ごして『貴方のおかげでこうなれました』って伝えようと思います!」
そう笑顔を向けて言った
「よーしじゃあまずはフブキちゃんに必要なもの買いに行こっか!」
「あの、私お金あんまり持っていないんですが」
「もちろん依頼主から預かっています!必要なものに使うんだから気にしないでいいよ」
「でも…」
まだ抵抗するフブキちゃん
「いいから行こ!服とか下着とか色々必要なんだから、ね?」
「わかりました、お願いします」
ようやく諦めてくれた
「じゃあ行こう!」
外はとても晴れていた
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