第12話  侵略国へのお仕置き

 逃げ帰る兵士達の後をつけてクセモント帝国に入って行きました。帝国の中央に有る帝王の城(帝城)にヨロヨロと入ろうとして力尽きてバタバタと倒れる者数知れず、勇者は泥だらけ、勇者の象徴の聖剣はパピに徴収されて丸腰です。


 帝王の居る所に行くのでしょう。

パピは姿を消して後をつけていきます。


 「帝王様ー勇者様一行が帰還なされました」

「おおそうか、獲物のエルフは何匹捕獲して来たのか?」

「そ、それが……」

と、そこに勇者がフラフラとよろめいて入口付近でバタっと倒れました。

「ど、どうしたのだその汚れ具合は!魔王にでも遭遇して戦って来たのか?」

治癒魔法師が駆け寄って勇者を抱え起こすと、

「ななんじゃその顔は!」

 帝王が驚くのも無理有りません。端正な勇者の顔とはかけ離れた痣だらけの膨れ上がった顔がそこに有ったからです。


「恐れながら申し上げます」

勇者に同行して行った兵士長の1人です。彼の顔も勇者と似たり寄ったりの顔です。


「何とそちもそのような状態とはさぞかし強大な敵と戦ったのであろうな」

「い、いえ……それが……」

「何じゃ、はっきり申せ」

「実は、1人の魔法師の格好をした少女に邪魔されまして……」


「なにーたった1人の少女にやられてすごすご帰って来たというのか!それでも栄えある帝国軍人かっ、恥を知れ!直ちに帝国軍全員引き連れてそ奴を捕まえてこい。なんなら殺しても構わん!」



「捕まえて来いって、あんたは安全な所でぬくぬくと吉報を待っているつもりなの?」

「だ誰だ姿を見せろ」

「あたいだよ。あたいが噂の魔女っ娘美少女パピよ。あんたが悪の親玉ね。あんたにはビンタだけじゃなくおしりペンペンも必要ね。あ、汚いものは見たくないからズボンは脱がなくてもいいわよ。その代りケツバット100連発にしてあげる」


パピは帝王を空中に浮かべ、帝王のお尻を金属バットでひっぱたきました。

錬金術で作ったバットです。

「ぎゃーーー痛い痛い痛い!」帝王が泣き騒ぎます。

五月蠅うるさいわね。これしきのことでぎやーぎゃー騒ぐんじゃないわよ」

 パピは帝王を助けようとする警護の兵士を魔力風で吹き飛ばし、動けなくして帝王へのお仕置きを続けます。

「2」ギャーギャー「3」ギャギャギャー「4」ギャギャギャギャー「5」ギャギャギャギャギャー…………………………………

[99」……[100」……………


50を過ぎたあたりで気を失った帝王を椅子に座らせて治癒魔法で痛みを和らげ、目を覚まさせて、今度は往復ビンタの100連発を執行したのです。その映像は魔道具に記録して全世界の国々に無料配布しました。

[今後異種民族を虐めたり,人間らしくない扱いをする国には魔女っ娘美少女パピの名に於いて、このようなお仕置きをするわよ]というメッセージを付けて。


何かと美少女を強調するパピを【お茶目な子】と笑って許してあげてくださいね。


★★★★★★★★★★★★★★


水、木、金曜日は投稿をお休みします。

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