逃げても、逃げても――
あの「黒い影」は、必ず追いかけてくる。
夏の始まり。八尋凪は繰り返し見る奇妙な悪夢に悩まされていた。
それは深い山の中、何かに追われ、捕まり、そして終わる夢。
目覚めれば、いつも額に汗。残る得体の知れない不安。
そんなある日、幼馴染の紗名や仲間たちと訪れた地元の神社で行われる祭――
「鏡送り」と呼ばれる不思議な儀式が、凪の中に眠る何かを刺激する。
偶然見つけた古びた帳面。そこには、封じられた神社と「別の時代」への言及があった。
かつて「秘密基地」と呼び遊んだ、今は誰も近づかない山の廃神社。
あの場所に、何が眠っているのか?
そして、夢に現れる「黒い影」と祭の鏡は、いったい何を繋げているのか?
現代で普通に生きてきた中学生・八尋 凪
ある日、友達や幼馴染と見つけた古い鏡
鏡にはとても不思議な秘密があって?
時を超えて昔の人々と交流ができるというものだった!
過去に生きる少女と交信を始めることになるんだけど?
放っておけない大変な災害が待っていた!
仲間と一緒に過去を変えようと奔走する主人公
そして知ることになる驚きの真実
主人公を心から愛する女神様が目の前に!
女神様レベルのヤンデレ愛はまさに狂気!
時を超えた執拗な想いがまさに究極の愛!
主人公の秘めた想いはどうなるのか?
ヤンデレ女神様の愛はどうなるのか?
怖いくらいに愛に満ちた恋物語の行く末を見守ってください!!!
「愛は重い」なんてレベルじゃない。これは狂気と神威に満ちた、呪いにも似た恋。
神社で仲間と古い儀式「鏡送りの儀」を復活させたことから、人生を根底から揺るがす事件に巻き込まれます。鏡越しに過去の時代を生きる少女「城山菊枝」との交流を始めた凪だが、菊枝は突如、水害に巻き込まれ消息を絶ってしまう。
菊枝の消息を知るために奔走する凪を待ち受けていたのは、日本神話の死を司る女神「イザナミ」だった。夢の中で自分の意思に反してイザナギとしての言葉が紡がれていく。
現実が夢で、夢が現実と思えるぐらい混乱する凪。
しかし、夢は着実に変化していき、これはまだほんの始まりに過ぎなかった。
時空を超えたスケールで描かれる、究極の愛と狂気の物語になりそうで、新たな物語の更新と展開がとても楽しみな作品です。
第14話までのレビューとなります。
鏡を用いて別の時代と交信する儀式『鏡送りの儀』――主人公・凪とその仲間たちは夏休みにその鏡を介し八十年前の時代の少女・菊枝と交信することに成功します。
地元神社での古い儀式を現代に蘇らせたのです。
しかし、ある日突然その交信が途絶えてしまいます。その最後ともいえる交信は今は亡き凪の祖父・善三によるものでした。その背後には不穏な出来事が迫ろうとしていたのです。
伏線の糸が幾重にも絡みつく展開。その中でも凪の繰り返し見る夢の変化に注目してみてください。自分自身が「イザナギ」という男神と重なる感覚を介し、日本神話の死を司る神「イザナミ」との関係を呼び起こす描写には息を呑むほど引き込まれます。
ひと夏の不思議な心地は神と人間が交差するところに齎されるのでしょうか。
物語はまだ始まったばかり。
凪の抱く恋の行方も、
神話が介在する深淵なる謎も、
その先が気になって仕方がありません。