18 残された手がかり
あれから、他にも何か手がかりはないかと集落内を回ってみたのだが――特にめぼしいものは見つからず、結局持ち帰れたのはこの帳面一冊だけだった。
「うわ、ボロボロだ……」
長年放置されていた帳面はひどく劣化しており、少しでも雑に扱えばページが破れてしまいそうだ。
中のページは全体が黄ばんで、ところどころに茶色い染みが浮かんでいた。
しかし、鉛筆書きで残された文字はかろうじて判読できる。
「これは……」
そこに綴られていたのは、見覚えのあるメッセージの数々。
どうやらこの帳面は、
彼女はここに、
「
その傍らでは
どれもかつて交わしたやり取りばかりで、内容には見覚えがあった。
だがあるページで、その指はぴたりと止まった。
“ 大人にみつかりました ”
あれ以来、いくら呼びかけても返事はなかった。
この後
しかしどういうわけか――書き込みはそこで終わってはいなかった。
“ もうあの鏡は使えません ”
“ こちらで届いていますでしょうか ”
“ どうか見つけてくれますことを ”
まるで、まだ交信を続けようとしているかのような内容だ。
鏡を使えないはずの
疑問を抱きつつページをめくった
それは、
“ 繋がってよかった
こちらは
鏡を使ってそちらの送った文字を見ている “
「誰だよ、これ……」
「交信……してる?」
記録を追うと、
「安政……四年?」
「――江戸時代」
「鏡が……別の時代に繋がったってことか?」
相手の住む場所は、やはり
だが、
過去の
やり取りを追っていくと、
彼女は『イザナミ』という存在に命を狙われているというのだ。
「イザナミ……!」
夢に出てきた、あの名前だ。
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