16 可能性を求めて
「水害は、台風が過ぎ去って空も晴れ上がった後に起きた。
短い時間だったとはいえ、同じ年頃の友達として過ごしてきた
そんな
「うええええぇぇぇぇん!!」
その隣では
「
「お前が伝えてくれていたこと、もっと早くに気付いていれば――」
「いや……じいちゃんのせいじゃないよ。
あの時点で村の大人たち、特に
しかしそれも今となってはどうにもならないことだ。
水害は起き、
それが、現実だ。
誰も言葉を発せず、ただ沈黙だけがその場を包んでいた。
明るく降り注ぐ朝の光が、やけに白々しく感じられた。
「じいちゃん、
皆を自宅へ送り届けた後、
「ん……あそこはもう、住む者も訪れる者もおらん」
地図アプリで検索を行うが、該当する地名は出てこない。
それでも、現地に行けば何かが掴める——そんな予感があった。
今日は夏休み最終日。
このタイミングを逃せば、しばらく動きがとれなくなる。
「今度は飲み物も忘れないようにしないと。怪我をした時のために絆創膏と、消毒薬もか? スマホが使えなくなったら詰むからモバイルバッテリーも……」
「なに、してんの?」
「わっ!」
いきなり背後から声をかけられ、、
見るといつの間にか部屋の入口に
「さっき送ってったのになんで……」
「
押し黙ったまま、視線を交わす二人。
まっすぐに向けられた
「――もう! 勝手に一人で突っ走ろうとして!」
「だって、危ないだろ……」
「一人のほうがもっと危ないじゃん! ケガして動けなくなったらどうすんの? 誰が助けを呼ぶの!? ……いい? これからはちゃんと私に報告して!」
「いやそんな保護者みたいな……」
「ほ・う・こ・く・し・て!!」
「……わかったよ」
「――今回は私も行く」
「いぃっ!? 行くの!?」
「行くの。もう決めた。だから待ってて。すぐ準備するから!」
有無を言わせぬ勢いで
その背中を見送りながら、
先日の廃神社の時も、
また同じことになるかもしれない……という不安は正直、ある。
けれど、もう悩んでいる時間はない。
迷いはあった。怖さもあった。
しかしそれでも行かなければならないと、
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