2周年
今年は自分の人生において分岐点になる。
その理由は去年の1月、退職の意思を上司に伝えたからだ。
すぐどうなる訳でもなく、いつも通りに年を越して、気持ちを新たに正月を迎えたのだが、心境は確実に今までとは違っていた。
そう
恋人ができた。
去年の夏。
繁忙期の真っ只中、例年通りこの時期は盆休みまで週1休み。
やっとの休日、いつも通り趣味をして独身を謳歌していたある日、前話に登場した友人から久しぶりに連絡が来た。
内容は『紹介したい人がいる』だった。
数年前にも一度、同じ話を受けて結果は上手くいかなかった。
元々人との関わりを強く持つつもりは無かったし、そもそもその時は、ただの食事だと誘いに乗って、待ち合わせ場所に着いたら急に知らない人を紹介された事による不意打ちと警戒から短時間で何も話せなかった不甲斐無さが招いた結果だった。
今回、電話で目的を聞かされた際に、前回の記憶が蘇り愛想笑いを出していたのを忘れないだろう。
ハッキリとした声で『アッハッハッハ』と。
その間考えた。
友人の誘いは基本、断らない。
駄目なら駄目で構わないし、相手の気持ち次第だと割り切って会う事にした。会うだけでも友人の顔は立てた事になるだろう。
当日は友人家族と行動を共にしながら、2,3時間の会話をしてその場はお開きになったが、楽しくはあった。
そして、なんやかんやを経てお付き合いする事になった。
そこからは少しづつ、日を重ねる毎に周りの景色が色付いていくような気持ちが強まっていった。ありきたりだが世界が輝いて見えた。
誕生日・クリスマス、今までとは違った過ごし方をさせてくれた。
正直楽しい。楽しくて今から独りになるなんて考えたくない。けど、年内には伝えておかないといけない事が・・・
初詣で自分が祈った事は、これからなる自分の生活状況を快く受け止めてくれた恋人との幸せだった。
退職の旨を伝えてからの出会いだった為、辞めるのを止めますなんて言えないし、もし撤回して働き続けたら、恋人を理由にブー垂れただろう。
そんなのは最低だろう。
自分で決断した事は通さねば。
幸せだと思ってもらえるように心に決めて
あと数ヶ月で
俺は会社を辞めるぞジ〇ジ〇ーーー!!
作家奇行~趣味である~ こころもち @KitagawaAkira
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