第2話

彼女レオナを探し……深緑の森に…来たのはいいが…本当に…こんなところに…レオナが、居るのだろうか? 


あれからしばらく、辺りを隈無く…捜索するも。見つけられずにいた…


「(レオナの奴…僕を、裏切っていた癖に、自身の本命に、捨てられた瞬間…逃げる様に、この森に入っていったようだが…いない正直自業自得だな。…っおおっと、さすがに…これ以上は、…母さんにバレたら、シバかれるな。しょうが無いレオナ探しを再開しよう ――「おおーいっ!! レオナァァー僕だ!レイスだ! 居るなら返事をしてくれ!」………よしっ返事なし!…帰るか。だけどもし…このまま帰ったら…母さんに何をされるかわからないからな……)」


…そんな時だった。


「きゃあぁぁぁぁあっ…!?」

「ッ!?…あの声は、まさか…っ」


そう…呟くと、僕は、叫び声が聞こえた。方へと走る…走る走る!



「いやいやいやいやいやいやあぁぁ!……」

「グォォォォォオ……」

「やめ…て…わたし…まだ……レイスに…謝ってない――」

「てめぇ!…なに魔物風情が、彼女《レオナ》に…触るんじゃねえ!」


僕は、走りつつ…右手に魔力を集め…剣を作り出す

「(この剣の名前はどうするかな……。そうだ!魔力から生まれし剣「魔剣」とでも呼ぼう!)」

魔物の攻撃を避けながら、奴の懐へと潜り込み…そのまま、切り裂く…


「散ッ…!!」

「グォォ!?!」

「ちぃ…避けたか。だが…これで…せいっ!」

「……グォォォ」

「………」


僕は、魔剣を仕舞うと…

レオナに駆け寄る。


「レ…オナ……レオナ!」

「だ…れ?私を呼ぶのは、いったい……

はぅ!? あ、あれ?私は確か―――そうだ!あの魔物は!」

「それに関しては、もう大丈夫だ!あの魔物は、僕が…倒したから。」


「あれを……レイスが?うそでしょ!だって―――」

「勝てるわけないって」

「そうよ。でも…本当に倒したんなら。見せて―――」

「うーん。(見せてって、言われてもなぁ。あの魔物を倒した瞬間――瞬く間に消えちゃったんだよな……それを、どう見せろと?)」


「やっぱり。倒したなんて嘘なんじゃない!」

「……(やっぱり。疑ってるよな!そりゃあ…そうだよな!見せてって言われて、見せないんだから……だけどさあ。消えた物をどうやって見せればいいんだよ?うーん🤔何か、証拠になるものは――うん?これは……行ける行けるぞ!)レオナ!ホレッ!」


魔法の鞄から取り出した。「???」をレオナに投げる。

「あわわわわ……きゃっち!」

「………ナイスキャッチ!」


レオナは、僕を、睨みつけた。

「あんたねえ!いきなり。投げるやつが、どこにいるん―――あぁ。居たわね」

「な、何だよ。そんなに、怒らなくても――はい、すみません。」

「……もう。いいわ。怒る気を無くしたし

それに…レイス貴方が…本当に、倒したなんて……だって貴女は――」

「《シィ―》この事は、僕とレオナだけの…内緒だ!」

「ふんッ!しょ、しょうがないわね!いいわ。内緒にしてあげる!」

「あはは…」「ちょ、ちょっと!?笑うことは、ないじゃない!むぅー」

「あははは―――」

「もう~!笑いすぎ!レイスなんて……

知らない!」


「ごめんごめん…。レオナが、可愛くってつい……悪気は無いんだ!」

「そう…」

そう言うとレオナは、顔を、背けてしまった



「(うーん?変なレオナ)」



「このバカ!レオナ。私が、どれだけ心配したと、思ってるのよ!💧」


「お母さん!ご、ごめんなさい。わた、わたし……」


そんなレオナを、叔母さんは優しく、抱きしめる。

「うんうん……もう。いいのよ。怖かったよね。大丈夫!お母さんが付いてるわ」

「ゔん゙…ゔん゙……お母さ――うわぁぁぁぁぁ〜〜〜ん」



「(よかったよかった。これで、一安心)」

「そうわ行かないわよ!」「わよ!」

「…え?」

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾


「…何やってるの?二人とも…」

「あら…?つれないじゃない!」「じゃない」

「あっ、うん。ミーナは、母さんの真似をしなくてもいいから……」

「ぶーぶー!にぃのバカ!」「ッ!?そ、そんな!?」

「あらあら……」


「れ、レイス…?あの……」

「…………」

「レイス?」

「うん…あぁ。レオナ…か」

「どうしたのよ!?そんなに、やつれちゃって!」

「あぁ……そうだ…な。大丈夫だ……」

「いやいやいやいや……大丈夫に見えないから。言ってるのよ!」

「………」「もう~!」


そんな…僕達を見かねた。母さんは……

レオナに近づくと…「レオナちゃん…実は―」と耳打ちするのだった。



するとだんだん、レオナの表情が変わっていく

「…レイス。叔母様から話は、聞いたわ。

もう。正直に言わせてもらうけど……ばっかじゃないの?ミーナちゃんに、「バカって」言われたぐらいで、落ち込むなんて――」


「ッ!レオナに、何が分かる!」

「ええ…わからないわよ!でもね。こんなの貴方らしくないわよ!」

「…………」

「はぁ〜。もう。ほら……ミーナちゃん!」

「うん…にぃ…さっきは、バカって言って…ごめんねっ。」

「ッ!?ミーナ!…うんうん。いいんだ。いいんだよ…」


「やれやれ、バカ!兄妹ね」「…………フフ」

「叔母様それ怖いって……」

「そうかしら…?似合うと思ったんだけど…



あの日から数日が経ち……

僕(俺)とレオナは、再び真宵の森へと、向かっていた…。


「「…………」」

(おぉぉ!やりにくい……やりにくすぎる。

せめて何か喋らないか?)


キーン…カキーン


(ん…?何だ…この音は…まるで、金属同士がぶつかり合う…かの様な)


「ねぇ…レイス、あそこ見て――誰かが、魔物と戦っているわよ。どうするの?」

「行こう!」「ふーん。見捨てるのね?」

「違う違う!?助けに行くんだよ!誰が、見捨てるなんて言った?」

「そう…だったら。早く行きましょう…急がないとあの子やられそうよ。」


「あぁーーくそぉー!」

「ふふっ!」「な、何だよ…」

「優しいと…思ってね。前の貴方からは、想像できなかったから…」

「…………」


「GYOOOOO……!」

ーズザー!

「ふぅんっ……なかなか、やるじゃない!

でも、このわたしを見くびらないことね!!

まだ、本気を出していないのだから……

行くわよ!覚悟なさい! 地竜!」


「GYOOOO!!!!」

「ちょ、ちょっと!まだ、わたし…が、攻撃していないのに……って…きゃあ!」


(ほーら。だから言わんこっちゃない!仕方ない。助けますかね―――)


「GYOOOO…!」

「きゃあぁぁぁ!?」

「はーいっ!そこまで―――」

「え…?貴女は……」

「ただの。通りすがりの…お兄さんだ!」

「…………」

「GYOOOO……!!」

「あぁ…もう。煩いよ! テイッ!」


僕は、少女と地竜の間に、降り立つと……

少女めがけて振り降ろされている。地竜の爪を左手で掴み取ると……そのまま。

180度回転させる。


「GYOO……!?!?」

グルングルン回る地竜を横目に見ながら…

僕達は、優雅なティータイムを楽しんでいた。

「ちょっ、ちょっ、ちょっと!?何なんですか?貴方方はいったい……誰なんですか?」


少女の問い掛けに、僕とレオナは「ただの一般人だ(ですわ)」と返した。


「う…嘘です。嘘です。だって…ただの一般人が、どうやったら。地竜を左手で持ち上げて…回せるんですか!?無理です…無理です…。と言うわけで…わたし的には、貴方方は、一般人ではありません!」


少女のそんな…言葉に、僕達はショックを受けていた。

(う、嘘だー。普通の村人でも……出来るよ!ねぇ……)

(ええ…出来ますわね。ですが…あの娘が、言ったのは…そう言う。ことではないはず…

つまり…」

(つまり…どうゆう事なんだ…?)

(もう。貴方はこれだから…いいですか!

つまり…どうやって、地竜を倒せる。力を手にしたのかあの娘は、聞いているんだと思いますわ。)

(えッ?…どうやってって…言われたって…

ただ、母さんの…手伝いをしていたら。し、しぜんに……強くなったんだけど。)

(ですわよね……叔母様のお手伝い……うぅぅ…思い出すだけで鳥肌ですわ。)

(しょうがない。素直に話してみるが……信じてくれるやら…)


「じぃ~……」「いやあの……ただ…母さんの…お手伝いをしていたら。こうなっただけ…」「そうですわ。」


(いや、レオナ!お前は、たった2日で逃げ出したくせに、何を偉そうに言ってるんだよ!しかも、結局母さんに捕まって、地獄のお手伝いが始まったけどな……)


「ふーん…そうなんだ!」「そうそう」

「で…?貴方方…いえ、違いますね。

そこの貴方…貴方です。貴方のお母様のお名前を伺っても―――」


そんな彼女の質問に、僕は、正直言ってもいいのか。迷っていた。

そんな僕を見かねたのだろう

レオナは、僕に、微笑むと、

「大丈夫じゃないかしら…だって…あの叔母様よ…」

「………あぁ。そうだよな……」








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