拾伍

 海神信仰が根強く残るこの港町では、年に一度の開港記念日に浜辺に漂着した最も大きな物が海神からの要求と信じられている。

 漂着物と同じ且つ真新しい物を海に流す事で、海神の怒りは買わず恩恵を授かるそうだ。


 今年の漂着物は死後間もない溺死体。

 身重の私は即座に町民に取り囲まれた。



『ひとりはみんなのために』

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