上からの物言いそのもので差し出がましいにもほどがありますが、本当にそう感じます。完成度がどうとかでなく、感性が前夜というか。ドラマを描く、というより紡ぐように描くその姿勢が、読み手に不思議な心象を投げかけます。かといってそれは無暗に自分の投影を誘うものでもない。もっと静かな何か。原風景という不思議な言葉がありますが、そういうものがあるとすれば、もしくはこんなものなのかもしれません。ただ心に触れること。その難しさを表に見せず、けれどそれを感じさせる作品でした。
ヒューマンドラマと現代ファンタジーの中間に位置する作品かなと思いました。ロボットは、現在のところ「家族」の地位を確立していないように思われます。でもおばあさんはもうひとり息子が増えたようだと言いました。人間の息子が贈ってくれた、もうひとりの機械の息子。話しかければなんでも答えてくれる、おりこうで気の付く息子。彼とおばあさんの穏やかな暮らし、別れ、そして彼の最後――。思わず彼に「よくやったね、ファインプレーだ」と言葉をかけてあげたくなる、そんな作品です。
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