第2話

そうやって夫婦揃って長男に期待を次男には自由をと育てていた

長男は誕生日プレゼントもクリスマスプレゼントも自分が何をほしいかもわからない子になっていた

「夢って?」幼稚園の卒園式に真剣に悩んでいた

「自分のなりたいこととかしたいことないの?」って聞いたら「父の会社を継ぐ」と言った

何かにモヤッとしながらまぁ予定通りだしと思った

小学校に入っても相変わらず可もなく不可もなく目立つことを極端に嫌がりながら学校生活を送っていた

次男はというと自分の正義のもと好き放題していた

他の親御さんから注意を受けることしばしば

それでもわんぱくでいいって思っていた

お兄ちゃんさえちゃんとしてくれてればと

ピアノ、英語、体操教室、塾、絵画教室、ボーイスカウト売れっ子のアイドル並みに予定がぎっしり詰まっていた

私はマネージャーのごとく送り迎えに明け暮れていた

夫の実家からのお誘いは苦痛で仕方ないけどこんなに長男ちゃんと育ててますと見せたい気持ちもあった

義母に嫌味言われながらもこの子をちゃんと育てて見返してやるって思ってた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

甲子園までの道 @princessmineko117

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る