インセプション
——あなたがいるのは夢ですか? 現実ですか?
どうもこんにちは。
今回も作品のレビューを行っていきたいと思います。
今作はクリストファーノーラン監督によるインセプションです。
このレビューで夢とか現実とか何回書いているんだろうと思いますよね。まあこういう系がいいと思ってしまうので。
と、余談は置いておいて、ざっくりとしたあらすじです。
主人公のコブは潜在意識つまるところ他人の夢の中に入り込みその人の頭の中にあるアイディアを盗む仕事をしていた。
コボルト社からサイトウという大手会社の社長のアイディアを盗むように依頼を受ける。だがそれは失敗に終わり、コボルト社から存在を消されそうになったところサイトウに助けられる。そして彼から「インセプション」をして欲しいと依頼を受けるのだった。
そのインセプションというのは他人の潜在意識、心の中に逆にアイディアを植え付けさせるというものであり、一種の洗脳に近いもので、かなり難しい依頼であった。
その依頼を断ろうとするのだが、サイトウは彼にある取引を持ち掛ける。実は、コブは奥さんを殺したという容疑がかかっており、捕まるのを恐れ国際指名手配犯になっていた。家には大事にしている2人の子供たちがいる。彼はいつか必ず子供たちに会いに戻りたいと願っていた。サイトウはコブのその犯罪歴をなかったことにしてやる、とまたそうしたことができる権力を持っていた。その為コブは愛するわが子にもう一度会うためにその過酷な任務を引き受けるのであった。
というのがざっくりとしたあらすじになります。
今作について監督は依然紹介した「パプリカ」でこの構想を得たという話だそうです。そして、一種の「007」のようなスパイ映画にしたいとのことでした。
最初は他人の夢に入り込み、他人のアイディアを盗もうというスパイのようなものから始まり、次はアイディアを植え付けようという任務をこなすのですが、今作の話のメインはこのインセプションが成功するか否かというよりかはコブにあるトラウマを治すためのもの。そうしたお話しだったのかなと思います。
最初はサイトウへ盗みの失敗から任務を依頼される。そこから綿密に計画を練っていくのですが、この作品というか世界観のルールを説明するのに時間を結構かけてます。夢の世界というその中に侵入するというSF的なものに対してのルールがいくつかあり、それを視聴者にわかってもらえるように尺を結構とってるなという印象でした。
夢の中をつくるためには、設計者と言って現実の世界によく似た世界を作る仕事もいます。夢の中なので、なんでもは可能だけれど、あまりにも現実と違うことをしてしまえば、夢の中にある潜在意識が異物を排除しにかかり殺されそうになるという危険もあります。
夢の中で死んでしまえば目が覚めるのですが、今回のインセプションを行う際、夢の中の夢の中の夢まで潜っていきます。その為に強い睡眠薬を使用するため、死んでしまったらほぼ死んだも同然になってしまいます。そうした緊張感もあります。
時間の経過も夢の中と現実では変わっていて、現実世界での10時間が夢の中だと1週間、そのさらに夢だと6か月、そのさらに夢の中は10年かかります。この任務を成功するにあたって、10年以上も夢の中で過ごさなければならないという気が遠くなる、というか狂いそうになります。
設計を担当した少女は「夢の中に10年もいたい?」と口に出します。
全員何も言いませんでしたが、私でしたら、嫌ですね。
夢の中にずっといるのもいいかもしれません。でも、それはあくまでも夢の中。現実には叶わないのかもしれません。
ただ、この物語の最後は、夢とか現実とかどうでもいいのかもしれません。
最終的にどこが夢でどこが現実なのかわからなくなる。でも、今いるこここそが現実である。そう信じることが大切なのかもしれません。
それが幸せなのかもしれませんね。
以上でレビューは終了となります。
少しでもいいなと思ってくださったのならぜひ観てみてください。
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