第42話
朝陽に嫉妬なんて、ずーっとしてる。
あきれるくらいにずーっとしてる。
それは育った環境なのか、あんなにキラキラした妹がいて、絶対に比較されたはずなのに、朝陽は妹が、明日菜が大好きで、家族が大好きで、
(絶対に毒親って言葉自体を否定するかなあ。親ガチャも。それを言ったら、子ガチャとかなりそうで、そのうち国ガチャとか?あるのかなあ?)
私がいるのは、ここより少しは便利だけど、九州だし。
たまに朝陽以外の友人と東京にも行くけど。買い物は毎月のように、福岡に行くし、福岡じゃないけど、鳥栖のアウトレットモールとかにいく。
颯太も朝陽も人酔いするっていうけど、私は人が多い方がいい。
朝陽が黙り込むと、小さなテレビの音量が1にしても耳障りなくらいの静寂にあせるんだ。
私は人混みの風景や音が嫌いじゃないけど、颯太や朝陽は違うみたいだし。
(私よりお似合いって、どうなの?)
って思うし。
だけど朝陽も大好きだし。田舎はやっぱり退屈で、親戚付き合いもなんだか窮屈だ。
それが大人としてみられてるってことかもだけど。
ただ、なんだろ。
大好きなのに。
(颯太に外に行こう?)
私のところ行こう?
って言いたくなるけど、そうしたら、関係がくずれちゃう。
おわり、は、静寂より、怖い。
変わらない朝陽と颯太がもどかしくて、けどほっとして、
だけど…。
いつかは、決めなくちゃいけない。
ただ、
(もう少し時間が欲しい)
って、なんだかよくわからない感情になるんだ。
好きです、先輩。義弟の兄ではだめですか? 茶々アルト @anotoa10030113
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