第4話 【お披露目】新兵器作った【科学者K】


コメント

:待機

:待機

:新兵器wkwk

:どんなのが来るかな

:どうせまたバカ威力なんでしょ知ってる



「皆の衆久しいな、科学者のKだ。

今日は久々の新兵器回だ、心待ちにしてた助手君もいるんじゃないか?」



:相変わらずの不審者

:不審者コーデすこ

:不審者レベル62くらいありそう

:不審者レベルってなに……?

:声もあいかわらず

:まんま街頭インタビューのアレだよなw

:ふいにこの声がニュースで来ると笑っちまう

:わかる

:わかりみ



うんうん、コメ欄は今日も生きが良いね見てて楽しくなる。

というか毎度の事だが私の格好はプライバシーを気にした結果だから

例えペストマスクと白衣に長靴だとしても仕方ない部分があると思うの。

思うよね?

声に関してはペストマスクにボイチェン機能付けただけだからマスク外せば元の声にちゃんとなるのよ。


「今日は前半は前回の兵器の慣らしをして後半ぐらいになったらお披露目に入ろうと思う。前回を見てない者や初見達は今からデモンストレーションするからしっかり見ていてくれ。」


:了解!

:r

:了解しますた

:あの手榴弾はインパクト強いのよ

:wkaru


「さあ、一階層からゆっくり攻略していこうか。」


野球ボール大の大きさの手榴弾『芸術』を手で転がしながら軽い足取りで洞窟に入る。

まん丸かわいいフォームとは裏腹に威力は馬鹿にならなくて

B、下手したらAランククラスの探索者でも致命傷を負うくらいには威力がある。

そして+αで魔力込めたら込めた量に応じて更に威力が上がる設計になっている。

我ながらとんでもねえもん作ったと思う。



「お、早速魔物のお出ましですね。えっと……なんて名前でしたっけ?こいつ」



ぞろぞろと集まってきたアリみたいなやつの名前が思い出せない。

魔物は魔物だろ敵だろとしか思ってないから覚えられないんだよね。



:こいつ嫌い

:キモい

:わかる

:一階層に出てくるには強いよな

:そいつはキラーボムアントだと思われ、見た目は普通にでかいアリだけど致命傷を与えると自爆特攻してくる厄介なやつだな

:ニキナイス

:ナイス有識

:普通にやな部類の魔物よな


「ありがとう有識ニキ、思い出せました。」


相手が爆特攻して来ても、やることは単純だ。


「フッッッッッ!!」

『芸術』に魔力を上限の三割ほどいれてぶん投げる。


ぶつかったキラーボムアントを中心に火花が散り、視界が赤く染まる。


するとバンッ!バンッ!とアリ共が次々に連鎖していく。



:おおおお!!

:これは爽快

:楽しそう

:でもアレ扱いミスると自分がああなるんだよなあ…

:ヒエッ

:憧れるけど自分には使いこなせそうにない

:『芸術』さんパナイなあ

:やっぱ『芸術』は爆発だよなぁ?


ふぃ〜いい感じに爆破できて気持ちが良いいんだよね『芸術』は。


「ストレス発散にはもってこいですねこのアリ共、もっと爆散しよう。」



:いい感じにウキウキしてきた〜!

:K、明らかにテンション上がってて草ww

:草に草を挟むな

:でもテンション上がるのわかる、連鎖できると絶対楽しい

:楽しそ


「それじゃあ十階層フロアボスまで、道中全て余さず爆破させていきましょう。

めざせ!全力投球パーフェクトゲームですよ~〜〜」



一階層を慣れた手つきで攻略し、そこから十階層まではほぼダイジェスト状態。

出会い頭に『芸術』を投げつけるbotと化していた。



:『芸術』君在庫いくらあるんだ?あんだけボンボン投げても球切れしてないし何ならバッグ持ってないのに

:Kは確か異能持ちだった希ガス

:異空間作る異能持ってるって本人言ってた

:異能持ちって珍しいんか?聞いたことなかった

:魔法とかと違って異能は本人の素質100だしなあ

:俺が知ってる異能持ちは今のところ日本のSランクの五人とKしかいない

:ほえ〜〜



「そういえば初見の人には私が異能持ちと説明してなかったね。私の異能は別次元にプライベートな空間を作り出すことができてね、そしてその応用で四◯元ポケットみたいな使い方を開発したんだ。だから在庫とか荷物とかは全部別次元に放りこむことでほぼ手ぶらでダンジョン攻略できるわけだ。」



:説明助かる

:たすかるラスカル

:やっぱ異能ってズルだよなああ

:異能羨ましいけど発現条件わからんしなあ



「異能の発現条件は曖昧だけど、発現者によると初めてダンジョンに入った時に拒絶反応が起こらないらしいと言うのがあるね。」


:あの気持ち悪くなるやつね

:魔力酔いだっけ?

:アレ未だにおもいだすときもちわるくなrオロロロロロロ

:吐いちゃったニキ

:嘔吐ニキ大丈夫?

:魔力酔いないのはシンプル裏山


「Oh……吐いた助手君はだいじょうぶか………?

まあそれはそれとして、発現者たちが魔力酔い起こさないのはダンジョンに入る前から身体が魔力にすでに適応して無意識に使いこなしているから、らしいぞ。」


それが異能発現につながるかは知らないけどね。


:ためになる

:ためになった

:ためた

:普通に有益な情報では?


「そんなこんなで雑談してたらボスエリアに来ましたね。

ここからは新兵器でいきます。取り出すので少々お待ちを。」


なにもない空間に向かって手を突き出すと空に飲み込まれる。


そこから上部分が四角く凹んだ白の円形の腕輪と色とりどりの手のひらサイズのキューブを取り出す。


「さあ、コレを使ってボス戦です。ボコボコにしてやりましょう。」























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