第21話 初対面の娘、再会の父親
(この声が私の親…)
「成功したな。」
「そこにいる人!ここはどこなんだ⁉︎説明してくれ!」
「すみません、説明が遅れました。私女神の元活動するフィアと申します。今回はあなたに会いたいと言う方がいらっしゃったので死合玉により呼ばせていただきました。」
「あ、教会の…。すいません、いきなり呼ばれたので驚いてしまいました。ちなみに私を呼んでいるってのは一体誰なんですか?言っちゃなんですが私に会いに来るような知り合いはいないはずなんですよ。」
「…父…さん?」
「…え?」
「お父さんですか?」
「大丈夫よ。ちゃんと呼び起こせたから。今聞こえる声の主があなたの父親だよ。」
「でも誰も見えない。」
死合玉は人を呼び起こすことができるが互いを見ることができず中に呼び起こされた人だけ外が見え外から中を見ることはできない。
「いや、え?そんなことあるのか?っははは…あっはっははははぁあぅ…。」
男は泣き始めた。
そういや村が襲われて孤児になったんだったな。そりゃ心配で気が気じゃないな。
「良がった。生きててくれて本当にありがとう…。」
「あの大丈夫ですか?」
「あぁ、ごめん。取り乱した。今日はわざわざありがとう。もう一度娘に会えると思わなかったから。」
「私は始めてだけどね。」
「ところで今日は何をしにきてくれたんだい?」
「わ、私の名前を聞きに来たの。後ろの2人と一緒に過ごすんだけど名前がないと不便だからさ。
「名前か……。妻がつけた名前があるな。」
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「もう子供が産まれるけど名前まだ決めてなかったね。どうする?」
「私はもう決めてるよ。」
「へぇ、どんな名前?」
「人のことを考えることができて人に寄り添ってあげられる。そんな優しい子になってほしい。それでパッと頭に思いついたのはココロって名前。」
お腹をさすりながら妻が言う。
「じゃあ名前はそれで…」
「でもさ、ココロってありきたりすぎない?なんかメジャーな名前な気がするの。この村にも2人いるし。ここで私は考えたの。人の心には愛があると思うの。でそんな心に寄り添ったり考えたり出来るのはそれを理解してる人だけ。人のこと分かってあげれる子になってほしいよね。」
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「君の名前はアイリだ。」
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