悲しみの雨は、そっと晴れに変わっていく

雨音から始まって、朝日に終わる。

「そこ」で時が止まってしまったような洋館の、
静かな喪失感を感じさせる作品です。

人それぞれの立場や考え、葛藤が
この館に深い後悔をもたらしてしまった。
早彩も、愛梨彩も、カイロスも、
三人とも雨音の中にいる。

前に進みだす早彩が静かに朝日を迎える洋館とリンクしていて、
読後にじんわりとした余韻を残してくれる作品でした。

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