人間プログラムα
@hiiragishathi
第1話 残酷な真実と世界の謎
今から紀元前約3500年頃、エジプト人は方位碑となるオベリスクを建て、碑が太陽に照らされて、できる影の位置を基にして午前と午後に分割。 これにより、歴史上初めて、1日が分割され、時間の概念が誕生したとされる。
そこから1656年、クリスチャン・ホイヘンスという人物が「時間」という概念が定着し、クリスチャンが「振り子時計」が作った。
それから歴史が進み、より正確な機械式時計が普及するにつれて
「時間は常に一定の速さで流れる」という概念が定着して、一般的な常識とさせたのが、イギリスの科学者 アイザック・ニュートン
その科学者が残した概念は人間誰しも時間は平等にあると
「誰か」が言った。
この「時間」いう概念は残酷な誰しもが持っている能力であり、
「人間」は怠惰なものであるという事実をまだ俺は知るよしもなかった。
2025年9月1日0:00
『痛い、、身体が熱い、、なんだこれ、、
微かに見える、、、、、俺の地面に広がっていく赤い液体、、、
これ、、俺の血か、、腹部に何か刺さってる感覚、、、』
俺の腹部にナイフが刺さっていた。そのまま路上に倒れて、広がっていく俺の血、
大量の血が身体から抜けていく、力が入らない、痛い、意識がだんだん遠のいていく
おれは悟った。
『おれ、、死ぬんだな、、、今まで人生で何も成し遂げてこなかったなぁ、、、
「あの時も」、、、「あの時も」、、、おれは「あの子」の死を、、、救えたのに』
そう思っていると、目の前に俺を刺した女性が立っていた。血濡れた白のワンピースに茶髪のロングヘアー
その綺麗な白いワンピースにはおれを刺した返り血が白のワンピースを見ておれは
『美しい』と思った。
洗い流さない限り残る俺の血、俺が死ぬまで生きてた証拠だ
おれは嬉しかった、今まで誰にも認めてもらえず、ダラダラ過ごしてきた
人生。
そしてやってきた、嫌、心の底では望んでた「死」への願望
そして俺は今、殺された。生きる地獄から抜け出せた。
数分前
俺は思い出した。さっき家に帰る直前ふと何かが腹部に刺された感触がした。
グサッ‼︎
腹部に違和感を感じた、、刺された、、血飛沫が差してきた犯人のワンピースかかり
俺は痛みを感じる暇もなく地面に倒れた。
「痛え、、、苦しい、、、なんだこれ、、、」
気づいた時には俺の腹部に包丁が刺さっていて、意識が朦朧をしている時に目の前にこの女がいたんだ。
けど、、思い出せない、、、既視感がある。
こいつを俺はどこかで見たことがある。
それで倒れて今の現状にいたるわけだが、納得できねえ、このまま死にたくない、、、まだあいつにも告白してない、、あいつって誰だ、今、この現状で俺は何を考えているんだ。なるほどな、これが死ぬ直前に観ると言われている走馬灯ってやつか、なんでこんな死に方しないといけないのかな。
路上に倒れ込みながら、そう考えていると目の前の‘‘愉快犯(?)‘‘が口を開いた。
「君はなんでこんなしょうもない結末で死ぬんだろうって思うでしょう。
でも大丈夫、君は‘‘私の殺傷‘‘で救われる。」
『こいつ何を言ってやがる。俺が救われるだって?
いくら可愛い美人だからってやって良い事と悪い事の区別もつけられないのか、最近の現代人は。』
そう思うと、この‘‘愉快犯(?)‘‘は続きを語り出した(?)
「君は私が通り魔で、あなたがたまたま視線に入ったから、衝動的にイライラして殺したって思ったでしょう笑。でも、違うんだよ。」
『違う?こいつは何を言ってやがる、これは明らかに偶然を装った衝動的殺人だろ、通り魔以外でこんな事して殺して平然と笑ってやがる。意味のわからん語り事もする。サイコパス野郎以外の何者でもない。』
そう思うと、この‘‘愉快犯(?)‘‘は笑みを浮かべて
俺の頬を右手で撫でるように触った。
「でも大丈夫です、あなたは救われます。あなたは私に殺されて良かったと思えるはずです。この世界で生きていくより‘‘裏世界‘‘で生きていったほうがあなたのためです。私はあなたを殺しました。けどそれにあった対価をあなたに差し出します。探して下さい。‘‘私を‘‘そして、またどこかで会えますよう期待しています。」
そうあの殺人サイコパス彼女は語った。
その瞬間、後ろから長方形のドアの形をした別次元の裂け目のような暗い空間に歩いていき、裂け目が閉じ、姿を消した。
『くそ、あのサイコパス野郎、俺を刺していってこんな陰の薄い誰も通らないような路上のど真ん中で刺し殺していって、、はぁ、、もう全身の感覚がねえ、、、
頭も回らなくなってきた、、あの女が言っていた『裏世界』ってその世界、、もしそんな世界があるならおれはもう死ぬことばかり考えてとりあえず生きていく生活はもう終わりだ、、、さよなら世界、、、さよなら『機械野郎ども』」
0時5分 死願 望夢(しがん のぞむ)死亡
そこからおれはあの女に刺されて異世界転生して無双してハーレムルートなのかと思っていたが
どうやら、それは違ったらしい。
それどころか今、俺はあの女が言っていた『裏世界』
みんなに分かりやすいように例えると魂という残穢が残った状態で雲の上、死後の世界にいるわけだ。それで俺は先ほどの出来事同様、状況を整理したく、今はややこしいが考えを整理していると言う状況だ。
目の前には異世界転生を手続きする天使が座る玉座が空席状況なのが目視でわかる
それで俺は霊魂の状態、五感の感覚がない、げど思考は出来る。
現状を整理しよう、まずあの女は「俺が救われる、力を手にいれろ、裏世界に行ける、私を探して、期待してる、だから俺を殺した。」
そう俺は間違いなく死んだ、けど前の肉体の記憶はある、性格のそのままだ。
なぜだ、どうしてあの女は俺がここに来る事象がわかってて殺した?
意味が分からない、そう思考していると目の前の玉座に光の柱が振り注いできた。
「まさか、神様の降臨ってやつですか?派手な演出だなぁ~」
光の柱が上昇し、徐々に眩しい光が消えた
そして‘‘そいつ‘‘が現れた
「ようこそ彷徨える霊魂様、お初にお目にかかります
私の名はα(アルファ)と申します。
以後はアルファとお呼びください。」
そいつの見た目は俺の想像する神様とはほど遠い見た目だった。
腰から生えてる白と黒の両翼の翼、黒のガーターベルトに
真っ白の露出の多いメイド服、そしてメイドカチューシャの下の
髪色は白髪のショートボブ
おれが高校の時、描いた妄想の天使そっくりだった。
「天使にしては随分際どくてそそられる服装ですね、神様」
先に言葉を発したのはおれだった、てかいつの間にか
心に思ったことが、霊魂から言葉を発生し出せた。
「貴様の高校生のころの、黒歴史ノートに入る、好みの服装を
参考にしたんだが、お気にめされなかったかな?‘‘黒薔薇ユリ‘‘よ」
なんでおれの妄想したキャラの名前を知ってるだよ、まぁ相手は神だ。
目的を聞いて、さっさと成仏しよう。
「それで?アルファ様、俺をこんな魂の形までさせて留めて置いて、何の用ですか?さっさと成仏して永遠の眠りにつきたいです。‘‘全部知っている‘‘でしょう
それなら早く、‘‘存在ごと‘‘消して抹消してください。」
その後、少し間が空き天使から予想外な言葉が口から発せられた。
『‘‘貴様‘‘の魂はこの地球から成仏することは残念ながら‘‘永遠‘‘に出来ない。』
「は?」
死ねない?なんで?おれはなんで死ねない?は?は?は?は?
俺の心に穴が開いた、死んで楽になるという最後の希望が失われたからだ
純粋に心の底から思ったことを聞いた。
『‘‘なんで‘‘私は死ねない?』
成仏、抹消、消滅、消去、この世界から消えることの意味全て
当てはまらないのですか?」
天使にただ聞いた、全人類みんなが思ってること
人は死ぬ、その先のことを
天国と地獄?はたまた成仏?それとも無に帰る?
輪廻転生?幽霊?何になって今いるおれの魂は何なのかを
天使アルファ様は答えた。
「あなたには現実の裏世界‘‘グラビジョン‘‘に言って世界を救ってもらいます。」
「‘‘グラビジョン‘‘?それはどんな世界なのですか?」
「‘‘グラビジョン‘‘通称裏世界
三次元の現実の負のエネルギーが満ちあふれた世界
現実世界とは一見なにも変わりません。ですが負のエネルギーの溜まった
病院、葬儀場、廃墟、お墓、神社、お寺、人の死につながるものは全て
負又は不です、まとめて負不(ふふ)のたまり場と呼んでいます。
あなたは今から仮死状態で現実に生き返りますですが、負不(ふふ)のたまり場
に行ってもらい、裏世界の敵から世界を救ってください。」
「よく分からなかった、世界を救ってください?
なんでだよ、いまでも世界は平和じゃないか
何を何から守れというんだよ。」
天使アルファの眼差しが変わり、答えた
「裏世界と表世界を繋ぐ重要な‘‘樹‘‘
表世界では‘‘グラビジョンスカイタワー‘‘
裏世界では文明破壊装置と呼んでいます。」
グラビジョンスカイタワー
東京都の新宿区にある378,000mに及ぶ
月と地球をつないでいる超デカいタワーである
そのタワーの地下を通じてガス、電気、水道などのパイプラインが引かれている
その技術は‘‘神田‘‘(かみだ)と名乗る天才発明家が提案した技術をもとに
日本は発展途上国から抜け出せた
神田はメディアには一切出演して顔もわからない天才発明家で知られている。
そのタワーをもし破壊又は損害したら、即死刑or終身刑になる
壊れでもしたら世界のパイプラインが崩れて世界が崩壊する
天使に聞いた
「もし世界が壊れたら俺の責任じゃないか!
どうしてそんな世界の存亡をおれに託すんだよ
おれは死んだ身だぞ。」
天使は答えた
「死んだ身である以上あなたは不死身です
痛みは伴いますが、死にはしません。
ただし心が折れた瞬間、あなたの魂は無に帰ります
地獄にも天国にもいきません。」
「おれが救われる方法はタワーを壊して世界を破壊することか、
おれに何のメリットがあるんだ!!おれじゃなくても他の人に頼めばいい!!
おれは生きていくことに疲れた、‘‘時間‘‘の無駄だ
はやく天国に送ってくれ、天使様ならなんでもできるだろ。」
天使は答えた
「実は、、、タワーの中にとある施設があります
その施設の中に拘束されているのはあなたの‘‘妹‘‘です。」
最初に浮かんだ感情は、怒りでも悲しみでもなかった。
空白だった。
言葉の意味は理解できているはずなのに、頭の中で妹の姿だけが現実感を失っていく。施設、拘束、保護——どれも知っている単語なのに、妹と結びついた瞬間、全部が嘘みたいに軽くなった。
胸の奥が、じわりと冷えていく。
冷蔵庫の中に心臓を放り込まれたような感覚だった。
「タワーで妹は生きているんだな?」
「はい生きています。だからあなたが不死身の人に選ばれました。
どうか生き返って妹さんを助けてください。」
タワーは、死者の行き着く場所じゃなかった。
生きている人間を、閉じ込めておく場所だった。
その事実を知った瞬間、胸の奥で何かが音を立てて崩れた。
同時に、長い間眠っていた感情が、ゆっくりと目を覚ます。
妹は、まだ生きている。
タワーの中で、呼吸をしている。
それだけで、世界の見え方が変わった。
助けられない理由を探すのは、もう終わりにしよう。
危険だとか、無謀だとか、俺には関係ない。
今まで逃げるために使ってきた言葉が、すべて嘘に思えた。
頭の中に浮かぶのは、妹の顔だった。
笑った顔。
不安そうに俺を見る目。
「大丈夫だよ」と言いながら、無理をしていた声。
もし、あそこが地獄だとしても。
妹がいるなら、行く理由はそれで十分だ。
タワーは選ばれた者だけが踏み入れる場所じゃない。
奪われたものを取り返しに行く人間のための場所だ。
俺は、強く嚙み締める
——助けに行く。
何を失おうと、妹だけは。
タワーが生きているなら、
俺はそこに踏み込む覚悟を決めた。
「絶対助けに行ってやる待ってろ。」
続く
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