第26通 郵便屋さんの一大イベント。 年末繁忙期編9 〜地獄の1丁目〜
クリスマスも終わり、いよいよ本格的な年賀状繁忙期が始まります。
では、この繁忙期の若き郵便屋さんの1日をお話したいと思います。
(私が勤務していたA郵便局でのお話です)
いつもどおりに8時に出勤すると、郵便体操、班ミーティング、郵便物の大区分、書留の授受、そして道順組み立て作業。これらを私が受け持つ3名の学生バイトが出勤する10時までに行わなければいけません。
これは本当に大変でした。
無駄口を叩かずに黙々と道順組み立てをしてるとあっという間に10時になって学生バイトの出勤です。
出勤したバイトに挨拶をして、順だてを終わった郵便をカバンに詰め込み、配達エリアの地図と本日の配達の書留を渡します。
ここで、え?と思う方もいらっしゃると思います。
そう、このバブル期の頃は年末年始の学生バイトにも当たり前の様に書留を配達させていたのです。
驚きでしょう?
しかし、ある事件がとある地方で起こってから学生バイトには書留を渡さなくなりました。
この件に関しましては、また別の機会でお話ししたいと思います。
さて、午前中の配達分の郵便を詰めた配達カバンを学生バイトと一緒に自転車置き場まで運びます。その間に学生バイトとの会話でコミュニケーションを取るのは重要です。
この何気ない会話で、このバイト君はどういう性格なのか?やる気はあるのか?安心して郵便配達を任せれるのか?などを把握していきます。
ジュース代の100円玉を渡して送り出すと、学生バイトの昼からの配達分の郵便を大急ぎで順立てし、それが終わると年賀状の大区分に取り掛かるわけです。
年賀状大区分スペースに移動すると午前上がりの年賀状がカゴに入って用意されてるので、早速大区分に取り掛かるとしましょう。
11時頃になると内務の女子学生バイトが出勤するので、ちょっとウキウキします。 今思い返しても我ながら呆れますね。
12時半から13時45分までの昼休憩が終わると、それぞれ自分の家や郵便局の食堂で午前中配達が終わってから休憩していた学生バイトが集配課の作業場に戻ってきます。
14時頃に昼からの配達分の郵便を学生バイトに渡して送り出すと、年賀状大区分に取り掛かり、16時頃になると内務の女子バイトも仕事が終わるので、その女子バイトが行っていた順立ての続きを引き継ぎます。
これが、年末繁忙期の郵便屋さんの基本的な1日になります。
そう、ほとんど外に出ないんですよ。
配達は学生バイトに任せて局内でひたすら年賀状大区分と順立て作業に追われます。
真冬の指がかじかむ中、配達は学生に任せて郵便屋さんは暖かい郵便局の中で女の子に囲まれて良い身分やなあ?と、思ってる方いませんか?
いえいえ、全く外に出れずに、立ちっぱなしで13日連続出勤でひたすら年賀状大区分をするのも大変なんですよ?
それに、多人数が暖房の効いた局内で作業してるものだから空気が悪く気分が悪くなる女の子も出てきます。
その気分が悪くなる大きな原因がありました。
なんだと思います?
タバコなんです。
今では考えられないのですが、私が郵便屋さんになった頃は普段から班の内務作業スペースに灰皿が置いてあり、大区分や順立て中に当たり前のように一服する局員は多くいました。
その後、班に置いてあった灰皿が階段の踊り場や食堂に変わり、屋上や組合室とかに追いやられていくのですが、この頃には当然のように高校生の女の子がいても気にせずにプカプカとタバコを吸ってる職員も多くいたのです。
大人はタバコを吸うもの。といった『昭和』がまだ平成初期には残っていたんですよね。
その時代にアルバイトに来ていただいていた女の子達には本当に申し訳ありません。
そんな中、先輩が私の担当している順立て済みの年賀状をチェックした時に大変な事が判明するのです。
それは何か!?
今回もご愛読ありがとうございました。
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